この記事では「初めて塗料メーカーの設計価格表を読む時のポイント」を10個お伝えします。
外壁塗装の価格と言えば「相場が分からない」のがよくある悩みになります。
しかし、この設計価格表を読めるようになれば、業者から取った見積りがどの程度の金額なのか「相場感」が掴めるようになります。
特に、相場感から外れた「高額な見積り」や「安過ぎて怪しい見積り」が判断出来ます。
判断材料が足りないと後悔の元になってしまうので、そうならないようにこのサイトでは情報提供をしています。
設計価格表を見る時の注意点
設計価格表にはどのメーカーにも共通する注意事項がありますので、最初にポイントを挙げてから解説します。
- 価格は各設計価格表が作成された当時のもの
- 消費税は含まれない
- 全国共通の標準価格
- 各メーカーの標準仕様による新築下地の工事の場合
- 色は淡彩色で単色塗りの場合(特殊鮮明色・濃色及び特別仕様は割高になる)
- 設計価格は1平米あたりの材工共の価格
- 施工規模300平米以上の単価
- 下地調整費・足場代・養生費・法定福利費は含まれない
- 掲載の製品は、予告なしに仕様・取り扱いまたは荷姿を変更することがある
- 設計価格は原則として平面単位面積あたりの平滑下地面における各メーカーの標準塗料使用量をもとに算出しているので、素地の状態・被塗物の形状・種類・気象条件・塗装条件・個々の施主規格による工程・塗料使用量による相違がある。
では、1つづつ解説していきます。
① 価格は各設計価格表が作成された当時のもの
設計価格表は各メーカーごとに発行間隔が違い、2年毎に改定発行している会社や不定期発行のメーカーがあるので、それぞれ下記ポイントに注意しましょう。
- 2年ごとに改定しているメーカーでは、新製品による仕様の変更があります。
- 数年ごとに発行しているメーカーでは、現状との相違があるかもしれません。\
設計価格表の作成年度の確認方法
下記メーカーの設計価格表では、表紙に分かりやすく作成年が分かりやすく書かれています。
日本ペイント・エスケー化研・菊水化学・水谷ペイント・ロックペイント・スズカファイン・大日本塗料・トウペ
表紙には書いていないメーカーの場合、ちょっと探さなければいけません。
中表紙には書いてあるメーカーは、ダイフレックスとトウペです。
中表紙なら、まだ分かりやすいレベルです。
関西ペイントと日本特殊塗料は問題アリです。
裏表紙で、さらに小さ過ぎます。
② 消費税は含まれない
消費税は設計価格表に含むことが出来ません。
③ 全国共通の標準価格
地域による価格差はあるはずなので、全国の平均値として活用しましょう。
④ 各メーカーの標準仕様による新築下地の工事の場合
この記事を読んで下さっている場合には「新築ではなく塗り替え工事」の場合が多いかと思います。
塗り替えの場合にはそれぞれの環境が異なるために均一の表示が出来ません。
一般的で健康な下地の場合には、それほど気にする事は無いと思いますが、劣化が激しかったり下地処理が多く必要な場合などでは、別途工事費が必要になります。
(足場や高圧洗浄などが別になっている事と同じだと考えれば良いかと思います。
ちなみに、劣化の状況には下記のようなものが挙げられます。
⑤ 色は淡彩色で単色塗りの場合(特殊鮮明色・濃色及び特別仕様は割高になる)
最近の建物はアクセント色を使った2色塗装も増えて来ました。
下記の例のように1階と2階で色を分けたり、部分的にアクセント色で塗る場合には割増料金が掛かってしまう事があるかもしれません。
また、特殊な色(原色に近い色)や濃い色の場合には、種類が同じ塗料でも価格が違います。
一般に塗料の仕入れ値は公表されていませんが、時には倍以上違う(高い)色もあります。
⑥ 設計価格は1平米あたりの材工共の価格
通常の見積りでは1平米ごとの材料と工賃を合わせた金額に工事面積(平米)を掛けた金額で計算をします。
一部で材料と工賃を分けている見積り書を作る業者もあるようですが、この「材工」の方が一般的なので、メーカーの設計価格表でも材工の書式を使っています。
⑦ 施工規模300平米以上の単価
マンションや学校の外壁塗装なら利用出来る数字ですが、戸建住宅の外壁塗装では300平米以上では当てはまりません。
確かに少量の工事では、誤差が激しくなるので金額が出しづらいのは分かります。
施工面積100平米以上300㎡未満の設計価格表
⑧ 下地調整費・足場代・養生費・法定福利費は含まれない
設計価格は、あくまで「塗装工事」の材工価格です。
実際の工事では「下地調整費・足場代・養生費・法定福利費」の他にも、高圧洗浄・下地処理や廃材処分費等・駐車場経費などの諸経費も必要です。
これらは現場状況により塗料メーカーでは分かりませんので記載ができません。
⑨ 掲載の製品は、予告なしに仕様・取り扱いまたは荷姿を変更することがある
この文言はどんなカタログやパンフレットにも共通して入っています。
⑩ 設計価格は原則として平面単位面積あたりの平滑下地面における各メーカーの標準塗料使用量をもとに算出しているので、素地の状態・被塗物の形状・種類・気象条件・塗装条件・個々の施主規格による工程・塗料使用量による相違がある。
上記全てのまとめのようなものですね。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事では下記の点についてまとめてみました。
この記事を踏まえ下記の【設計価格表を使った外壁塗装の見積り価格】の記事を読んでみて下さい。