ケイカル(ケイカル板)とは
「ケイカル」とはケイ酸カルシウム板の事です。
正式名称はちょっと長いので、一般的には略して「ケイカル」又は「ケイカル板」と呼ばれています。
ケイカルは主にベニヤの代替品として使われる事が多い不燃ボードの建材です。
ケイカルの用途
一般住宅でケイカルが使われている所は主に以下のような部分です。
- 内壁
- 天井
- 軒裏(軒天)
- 破風板
- 帯板
- 窓枠の化粧板
- 化粧モール
- バルコニーの床下地
※集合住宅などの目隠しパネルもケイカル板で出来ています
ケイカルの大きさ
ケイカルは薄いものばかりではありません。
一般的な規格品の商品の厚みは4㎜からで、厚いものは12㎜まであります。
幅は910㎜・長さは1,820㎜が標準サイズです。
※規格外の特注品もあります。
ケイカルのメリット
ケイカルの主なメリットは以下の通りです。
- 国交省認定の不燃建材
- 内装材としては比較的水濡れに強い
- オートクレープ処理により品質が安定していて、湿気等で寸法が変わらない
- 腐食しない
- 安価
- 切りやすく、加工しやすい
- 断熱性も木材より良い
ケイカルのデメリット
- アルカリ分が強く粉を吹いているため無処理での接着がむずかしい
- 薄い物については割れやすい
- 水分に強いと言われる事も有るが、決して外部に使えるような耐水性までは無い
- にもかかわらず、そのように誤解され外部にも使われ、激しく劣化してしまうこと
ケイカルの原料
ケイカルの原料は、けい酸質原料、消石灰、パルプ等補強繊維が主原料です。
また、主な成分は同じなのですが、主にかさ比重(同じ体積における重さ)によって第1種と第2種の2種類に分類されます。
石綿含有ケイ酸カルシウム板第1種:比較的薄くて重く(厚4mm~10mm)、内装ボードや天井材などに使用されている。
石綿含有ケイ酸カルシウム板第2種:主に分厚くて軽く(厚12mm~70mm)、鉄骨の耐火被覆材などに使用される。
ケイカルのメンテナンス
ケイ酸カルシウム板は、腐らないのは良いのですが圧縮材なので、劣化が進んで行くと表面から削れたり崩れたりしてきます。
結局のところ、メンテナンスフリーではありません。
表面の塗装を怠ると材木と同じような劣化が始まります。
ケイカル破風板を艶有り塗料で塗るべき理由
破風板や幕板・帯板等のケイカル材で出来ている部分は、新築時に艶消し塗料で塗ってある事がほとんどです。
私は個人的にその部分の塗装は艶有り塗料で塗るべきだと思っているので、下記の記事でその件について解説しています。
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事では下記の点についてまとめてみました。
この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。
興味がありましたら、他の【ケイカル】関連の記事も読んで頂けると有りがたいです。