【保存版・初心者向け】バルコニーFRP防水塗り替えの方法

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【保存版・初心者向け】バルコニーFRP防水塗り替えの方法

この記事では【バルコニーFRP防水の正しい塗り替えの方法】についてお伝えします。

バルコニーのFRP防水は外壁の塗装や屋根の塗装同様に、劣化の状態に応じた最適なメンテナンスの方法があります。

FRP防水が新築工事で特に不備無く出来ていて、経年劣化が気になるだけなら、トップコートの塗り替えがメンテナンスの内容になります。

トップコート塗装が適しているFRP防水の劣化の目安
  • 築年数は10年~15年
  • 色が薄くなっている
  • よく歩くところの表面が摩耗して下地が見えている
  • 細かいヒビがある
    • 剥がれている所は特に無い
    • 表面が浮いている所も特に無い

上記の条件がある程度当てはまっていたら、バルコニーFRP防水のメンテナンスに丁度良い時期です。
プロを呼んで、診断の依頼と見積りを取る準備をしましょう。

FRP防水の基本から知りたい場合はこちらの記事から先にお読みください

バルコニーFRP防水の正しい塗装の方法

バルコニーFRP防水のメンテナンスは、下記の5段階の改修方法があります。
今回の解説は1番目の【トップコートの塗り替え塗装工事】になります。

バルコニーFRP防水メンテナンスの5段階
  1. 劣化が少なく補修不要の場合 :トップコートの塗り替え塗装工事
    (この記事で解説する工事)
  2. キツネ色の剥がれが少しある :部分的な補修とトップコートの塗り替え
  3. グレーの剥がれがある場合  :何もしない・FRPの全面やり直し・DIY
  4. 剥がれが多い場合      :ベニヤ下地+FRP防水の全面やり直し
  5. ベニヤが貼れない全面改修  :FRP防水のみの全面やり直し
  6. 雨漏りなどの改修を含む工事 :それぞれの目的に合わせた工事

FRP防水の改修方法としては一番ベーシックなものが【トップコートの塗り替え塗装】です。

ではこれから早速、FRPバルコニー防水の塗り替え工事の方法について工程順に解説します。

FRP防水のトップコート塗り替えの手順

FRP防水のトップコート塗り替えの手順
  1. FRP防水の診断
  2. 高圧洗浄
  3. 電動グラインダーを使って表面の目荒らし
  4. アセトンによる油膜の拭き取り
  5. プライマー(次に塗る塗料によっては不要)
  6. トップコート塗装(1回又は2回塗り)

①・FRP防水の診断:塗り替えで済む劣化の状態【4事例】

最初の手順は工事では無く【劣化状況の診断】です。

この記事のテーマである【トップコートの塗り替え塗装工事】が適した劣化の程度はどんな状態なのか?主な4パターンを紹介します

①-1 FRPの表面に経年劣化による退色・摩耗がある場合

色褪せは紫外線による経年劣化で起きます。単純な年数の経過なので、一番軽く避けられない症状です。

退色したFRP防水の床面と退色していない立ち上がり面の色の差
退色したFRP防水の床面と、退色していない立ち上がり面に色の差があるのが分かる場合

紫外線劣化・退色したFRP床面
紫外線劣化でFRP床面が退色すると、ムラが出てくる

①-2 FRPの表面にハガレがある場合

本当はハガレてはいけないのですが、だからと言って全面防水のやり直しというのは大袈裟です。

ただし、下記画像以上の剥がれていれば(めくれた皮がある状態)、再塗装を行っても違う場所から剥がれる可能性が高くなります。

その際は、追加の工程が必要です。

下記画像程度の剥がれなら、トップコートの塗り替えで良いでしょう。

FRP防水の表面に小さなハガレのある3事例

床面だけでなく、立ち上がり面にもハガレは起こります

FRP床の表面に小さなハガレがれがある
FRP床の表面に小さなハガレがれがある
部分的にハガレのあるFRP防水
部分的にハガレのあるFRP防水
トップコートの一部が剥がれたFRP防水
トップコートの一部が剥がれたFRP防水

①-3 FRPの表面塗装に経年劣化が生じている場合

FRP防水が正しく経年劣化をすると、下記画像のように下地がうっすら見えてきます。

実際にこの状態になるまでには、15年以上経過するのが標準的な年数です。

このような表面劣化や摩耗と塗装の剥がれは、全く別の状態です。

剥がれの場合は「適切な工事が出来ていなかった事」が原因ですが、摩耗はそのような施工不良的な要因が無いからです。

摩耗の場合はトップコートの再塗装を行えば、保護層を元に戻せます。

新築時のトップコートが摩耗して下地が見えている場合の3事例

使用上の摩耗が多い場所は【履物の置き場所】と【洗濯物を干す場所】です。

新築時のトップコートが摩耗して下地が見えている
摩耗したFRP防水の表面
摩耗したFRP防水の表面
トップコートが劣化したFRP防水
トップコートが劣化したFRP防水

①-4  FRPの表面塗装がヒビ割れている場合

基本的に表面のヒビ割れは剥がれの前段階の可能性があります。

皮がめくれるようであれば、トップコート塗装では対応が難しいでしょう。

階画像の程度で「細かいヒビがあるだけ」の状態であれば、早めにトップコート塗装を行うのが良いでしょう。

早めの対応でヒビが広がったり、トップコートが剥がれてくるのを抑えられる可能性が高くなります。

表面に細かいヒビ割れがある場合の3事例

表面に細かいヒビ割れがある場合は経年劣化のサインです。
少量ずつならトップコートの塗り替えで行けるでしょう。

表面に細かいヒビ割れがあるFRP防水
表面に細かいヒビ割れがあるFRP防水
細かいヒビの入ったFRP防水
表面にヒビと剥がれのあるFRP防水
表面にヒビと剥がれのあるFRP防水

②・高圧洗浄

まずは高圧洗浄で汚れを落として塗装する面を綺麗にします。

バルコニーFRPの高圧洗浄
バルコニーFRPの高圧洗浄
FRP防水高圧洗浄
FRP防水高圧洗浄
FRPの高圧洗浄
FRPの高圧洗浄

③・ 電動グラインダーによるFRP表面研磨・目荒らし(ケレン)

電動グラインダーなどを使い今のFRP防水の表面を【研磨・目荒らし(ケレン)】していきます。

この工程を省くと、後々塗った塗料が剥がれてしまいます。

専用のシーラーを塗ると「この工程を省く事が出来る」とカタログには書いてあるのですが、密着に関わる重要な作業なので出来るだけ省かない方が良いです

FRP表面のグラインダー研磨
FRP表面の電動グラインダーによる研磨
ディスクグラインダーで表面を研磨しているFRP防水
ディスクグラインダーで表面を研磨しているFRP防水

ディスクグラインダーの研磨材には各種あり、こちらのオービタルサンダーで研磨する事もあります

FRP防水表面のサンダーケレン
FRP防水表面のサンダーケレン

④・ アセトン拭き掃除(油膜取り)

アセトンは揮発性が高く強い引火性があり、危険物として取り扱いが定められているため簡単には買えません。

アセトンは強溶剤なのでDIYで塗ろうと思うと一般の方は手に入れ辛いかもしれません。

とは言え、手抜き業者の工事だとラッカーシンナーで代用してしまったり、工程自体を省いてしまったりする事が有るので注意が必要です。

アセトン拭きは、FRP防水表面の油膜を拭き取る作業です。

塗装前の下地が大切なので、この前の研磨の工程とアセトン拭きの工程は目に見えませんが重要な工程です。
省くと後で剥がれの原因になります。

アセトン拭きの前と後
アセトン拭きの前と後
アセトン拭きをするFRP防水の表面
アセトン拭きをするFRP防水の表面
アセトン拭きで油膜を取っているFRP防水の表面
アセトン拭きで油膜を取っているFRP防水の表面
アセトンの一斗缶
アセトンの一斗缶
アセトンの一斗缶

⑤・ プライマー塗装 ジョリエースJU-70

ここまでの工程で下地を作り、後は塗装の工程です。FRPの塗り替え専用のプライマーを塗ります。

※プライマーを塗ったら、当日中に次のトップコートを塗らなければいけません。

FRP防水塗り替え用プライマーの塗装
FRP防水塗り替え用プライマー塗装
FRP防水塗り替え用プライマー塗装
ジョリエースJU-70の塗装
ジョリエースJU-70の塗装
FRP防水用プライマー
ジョリエースJU-70を塗装するFRP防水
ジョリエースプライマー【JU-70】

※注:このジョリエースプライマーJU-70を塗ると、上記【③・ 電動グラインタ゛ーによるFRP表面研磨・目荒らし(ケレン)】の工程を省けるという事になっていますが、研磨はした方が良いです

⑥・ トップコート塗装 ジョリエースJE-2090

プライマーがよく乾いてから、トップコートを塗ります。

プライマーもトップコートも速乾性なので、おおむね1日で作業は終わる場合が多いです。

FRP防水トップコート塗装
立ち上がり部分のFRP防水塗り替えトップコート塗装
立ち上がり部分のFRP防水塗り替えトップコート塗装
FRP防水トップコートジョリエースJE-2090
FRP防水トップコートジョリエースJE-2090
FRP防水用トップコート塗料
ジョリエースJE-2090 C20グレー
ジョリエースJE-2090 C20グレー

⑦・ FRP防水トップコート塗り替え・完成

FRP防水トップコート塗装の完成です。

FRP防水トップコート塗装 完成
FRP防水トップコート塗装 完成
FRP防水トップコート塗装 完成
FRP防水トップコート塗装 完成
FRP防水ジョリエースJE-2090

FRP防水の塗り替え【費用の相場】

FRP防水のトップコート塗り替えの費用は、外壁塗装と同時の場合は割安に出来ます。

バルコニーの長さが5m程度で1箇所の場合…5万円前後で可能です。

単独工事の場合は諸経費などで3万円ほど割高になります。

バルコニーの長さが5m程度で1箇所の場合…8万円前後です。

 バルコニーFRP防水のメンテナンス まとめ

バルコニーFRP防水のメンテナンス改修工事には、いくつかの方法や工事のグレードがあります。

規模や手間の掛り方によって工事価格にも反映されますので注意が必要です。

見積りを取った時には工事の内容や違いが分からないので比較検討が適切に出来ない事も多いのでよく確認しましょう。

今回の工事は一番ベーシックな「トップコートの塗り直し工事」です。

このように少々の剥がれや全く剥がれていないが表面の劣化・退色などによる表面保護のやり直しでも工事には5工程が必要です。

これが、雨漏りしている場合や表面が激しく剥がれている場合では5工程では終わらずに、防水工事以外にも雨漏り箇所の修理(大工工事)も必要になって来ます。

状況に応じた適切なメンテナンスを行うことが家を長持ちさせるコツになります。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事では下記の点についてまとめてみました。

この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。

興味がありましたら、他の【FRP防水】関連の記事も読んで頂けると有りがたいです。

高橋良一

高橋良一

外壁塗装の専門家

塗装職人の2代目・職人15年・外装会社経営15年。塗料や塗装の知識・業者選び等…正しい情報を分かりやすく発信します。このサイトの目標は「誰もが適切な診断と良い工事が出来るようになる事」

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