外壁塗装の目的=外壁塗装で出来る事を正しく理解しよう!

外壁塗装工事

外壁塗装をする時に、そもそも何のために外壁塗装をするのか?を考えておくことはとても大切です

一般的な外壁塗装の目的として挙げられているのは【防水性の再生・強度の向上・美観の再生】の3項目です。

簡単に分かりやすく言うには上記の目的でも良いのですが、微妙に間違っている部分もあります。

この記事で正しい外壁塗装の目的=出来る事が分かれば、今後の計画に必ず役立ちますので、最後までご覧下さい。

外壁塗装の6つの目的

外壁塗装工事で行うべき事…つまり外壁塗装の目的は以下の6項目です。

  1. 劣化の予防
    外壁全体のチェックをし不具合起きそうな箇所を点検・早期発見する
  2. 不具合の補修
    不具合が起きていたら補修・修理をする
  3. 外壁表面の保護
    劣化した外壁表面被膜の保護膜を復活させる
  4. 美観の再生
    汚れてしまった美観の再生をする
  5. 色の変更
    褪せてしまった外壁の色を再生・変更させる
  6. 付加価値の追加
    機能性塗料を塗る事で今までとは違った効能を得る

この6項目を人に例えると…

  1. 病気の予防
    人間ドックで前身を病気になりそうなところをチェックし早期発見をする
  2. 症状の解消
    入院して病気の症状や程度により手術を行う
  3. 肌の保護再生
    エステサロンで美肌・美白になる
  4. メイクアップ
    プロにメイク・髪のセットをしてもらう
  5. ファッション性向上
    スタイリストに服や小物を選んでもらう
  6. 美容医療
    カラーコンタクトや香水・プチ整形などで、素肌や容姿をよりよい状態にする
といった感じになります。

では、正しい外壁塗装の目的と、外壁塗装で一緒に行っておいた方が良い事を詳しく解説していきましょう。

外壁塗装の目的① 外壁の劣化のチェック・不具合箇所の早期発見

サッシの角からヒビ割れているモルタル外壁

外壁のヒビ割れは大きくならないうちに補修をするのが家を長持ちさせるコツ

外壁塗装の目的の1番目は、不具合箇所の早期発見です。

人間の身体で言うと、人間ドックで前身を病気になりそうなところをチェックし早期発見をする【病気の予防】になります。

よく「外壁塗装は10年毎に行う」とか、「新築から10年したら外壁塗装をする」とかいう事を聞いたことが1度はあるでしょう。

この10年というのは適当に決めている訳では無く「不具合を確実に早期発見」するのため、あるいは「不具合を未然に防ぐため」の期間なのです。

ですから、寿命の長い高級な塗料を塗る事は大袈裟に言うと【百害あって一利なし】になります。

外壁の不具合箇所の例

外壁塗装・屋根塗装でよく発見する不具合には下記のような事があります。

  • モルタル外壁のヒビ割れ
  • サイディング外壁の目地の亀裂
  • 破風板の継ぎ目コーキングの亀裂
  • 帯板上部の劣化・風化
  • 屋根の棟板金下地材木の劣化
  • 屋根コーキング部分の劣化・風化

不具合発見の手順

外壁塗装では高圧洗浄から始まり、塗りながら3回触っていき最終チェックまでに6回以上も同じ個所を見回ります。

外壁をチェックする意識のある職人なら、その途中で(塗りながら触診する感じで)外壁に違和感が無いか?をチェックします。

塗装をする事で自然と「外壁=家の外部の不具合の点検」が出来るわけです。

手抜き工事では無いが「チェック意識の無い真面目な塗装職人」も沢山いる

ただし、チェックする意識が無い職人が塗装を行った場合は危険です。
普段は見えない高い場所にあるヒビ割れや劣化箇所を見過ごしてしまうかもしれません…

真面目な塗装職人も注意が必要な理由

意外に思われるかもしれませんが、塗装職人の多くは「塗装する職人」であって点検するのは元請けの仕事と思っています。
職人の世界の賃金制度は特殊で、工事を手際よく早く終わらせれば1日分の給料が増えるように出来ています。
つまり、職人にとってはチェックや補修があると「余計な仕事」に時間を費やすハメになるのです。

そして、ここがポイントなのですが、不具合の補修工事は簡単には直らないことが多いので、見てみぬふりをしてしまう職人や業者が多いのです。

また、そもそも不具合が起きつつある部分を発見することすら出来ない業者がほとんどかもしれません。

この場合、職人本人的には「塗装に手抜きをせずに塗装に集中して工事を行っている」事になります
職人的には「手抜き工事」をしているつもりが無く、「一生懸命に塗装の仕事を」をしています。

そんな職人に担当されてしまうと、見えないところで手をぬかれている訳でもなく、真面目に仕事をしてくれていても・・・
工事が終わった後で劣化がどんどん進んでしまう場所が出てきます。

最終的には雨漏りや外壁の腐食など、劣化が進行してから発見される事になります。
これでは外壁塗装工事をする意味が半減です。

外壁塗装の目的② 雨漏り・不具合劣化部分の補修

雨漏りで腐りかけている材木

雨漏りで下地材木が腐りかけている時には補修が必要です

雨漏りや不具合劣化部分が見つかったら、必要に応じて塗装工事を行う前に補修工事を行わなければなりません。

人間の身体で言うと、病気の発見後に入院をして症状や程度により手術を行う症状の解消になります。

当然塗装の前に行わなければなりませんので、塗装前の補修工事がおろそかになってしまえばいくら高級な塗料を塗ったとしても意味がありません

外壁塗装・屋根塗装で雨漏りが起きてしまう場所には下記のような事があります。

  • モルタル外壁のヒビ割れ➡室内窓サッシ上部から雨が漏る
  • サイディング外壁の目地の亀裂➡室内窓サッシ上部から雨が漏る
  • ベランダ床の防水の不具合➡ベランダの裏側に雨染みができる
  • サッシ本体の欠陥➡サッシ内側に雨が漏る
  • 屋根天窓・天窓廻りのの劣化➡天窓枠廻りなどから雨が漏る
  • 屋根ケラバ(端の部分)にゴミが詰まる➡外の軒裏天井部分に雨染みができる
このような雨漏りや雨の浸み込みなどの不具合がを見つけたり工事前から分かっていれば、修理が出来ます。
これも外壁塗装工事内の最重要事項です。

残念ですが「ペンキの塗り替え工事」では不具合は直せません…

雨が漏って穴の開いていたコロニアル屋根

雨が漏って穴の開いていたコロニアル屋根

もちろん劣化が進んでいる場所は補修工事を行わなければなりません。

特に高いところなど、普段見えない部分の劣化をきちんと見つけ、手遅れにならないうちに適切な修繕をすることが大切です。

これらの不具合が起きている部分を見つけると、見積り外の追加工事になります。
おおむね皆さんから嫌がられるポイントですが、それが外壁塗装の目的です。
健康診断や人間ドックに行って病気を早期発見したからと言ってクレームを言う患者さんはいないと思います。

不具合に繋がる部分を見つけて処置を施しておく事で、大事に至らず家の寿命を延ばす事が出来るのです。
この部分のチェックは工事開始後で無いと出来ませんので、見積りの時点で担当者に補修工事への姿勢を確認しておく事も大切です。

また、雨どいの寿命は25年・バルコニーの防水のは15年と、気付けていないだけで実際には平均寿命が尽きているケースも多々あります。

外壁塗装の目的③ 表面保護膜の保護・再生

ローラー塗装中の外壁

塗装をしっかりする事で外壁の表面保護膜が再生出来る

いわゆる「ペンキを塗る」というと、一番イメージしやすいのがこの部分でしょうか?

人間の身体で言うと、エステサロンで美肌・美白になる肌の保護再生になります。

築10年を過ぎると新築時の塗装被膜は劣化が進み、耐久年数を超えてしまいます。
見た目に色が付いているようでも塗料の寿命は尽きているのです。

外壁の劣化が進んで表面のコーティングが劣化してくると、次第に奥の外壁素材そのものに雨水や太陽光線が直接当たってしまいます。
当然塗装の「割れ」や「剥がれ」などの損傷起こり始めます。

外壁の表面被膜を再生し不具合の進行を抑える事は外壁塗装の最重要目的です
外壁と屋根以外で塗装をする場所を確認してみましょう。

  • 屋根・ベランダの軒裏
  • 雨どい
  • 破風板
  • 窓の装飾枠
  • 帯板
  • 換気扇フード
  • ヒサシ
  • 出窓の屋根
  • シャッターボックス
  • 雨戸・戸袋
  • 基礎水切り
  • 排水管

また、オプション的に塗装をする可能性のある部分もピックアップしておきましょう。

  • ベランダ床の防水
  • シャッター本体
  • 玄関扉
  • ウッドデッキ・フェンス
  • エアコンの配管カバー(スリムダクト)

念のため、通常は塗装をしない場所も挙げておきます。

  • アルミ製の部分
    • 玄関ドア
    • サッシ
    • 格子
    • ベランダ
    • ベランダの笠木
    • 手すり
  • ガラス
  • 基礎コンクリート(既に塗ってある場合もあります)
  • エアコン室外機
  • 設備機器類(ガス給湯器・電気温水器・太陽光発電関係など)

塗装で外壁表面の保護ができます

現在の日本のほとんどの住宅では新築の時から外壁に塗装が施されています。(※1)

ですからもし、新築の時から1回も塗装をしない外壁のままにしておけば、太陽や雨・風にさらされて外壁素材は著しく劣化しまいます。
当選、あっという間に外壁材の表面はボロボロになり削れて行き、中身の防水シートが破れ始めて雨漏りだらけになるでしょう。

実は今の日本の住宅が雨漏りしないように出来ているのは防水シートのおかげで、基本的には防水シートが破れなければ雨漏りはしません。(※2)

ですから、上記のように外壁の素材自体(モルタル・サイディングボード・ヘーベル/ALCボードなど)の表面が削れていくのを防ぐ為のコーティング…つまり外壁の塗装が必要なのです。

(※1)新築時から塗装必要無い「板壁」「しっくい壁」や一部の特殊な外壁では、基本的に外壁塗装は必要ありません)

(※2)今の日本の住宅で雨漏りしてしるケースのほとんどが、防水シートの貼り方の施工不良とバルコニー床防水の施工不良が原因です。

外壁塗装の目的④ 美観の再生

汚れた外壁

汚れた外壁

外壁塗装を考えるきっかけとして一番多いのが「汚れた・色の褪せた外壁を綺麗にしたい」というもの。

人間の身体で言うと、プロにメイクや髪のセットをしてもらい、エステサロンで美肌・美白になる肌の保護再生になります。

汚れが気になる場所は下記のようなところです。

  • 北側の外壁にコケや藻が生える
  • 窓枠から下への雨スジ汚れ
  • 南側・西側外壁の変色・退色
  • ペンキのハガレが見える
  • 屋根にもコケが生えているのが見える

これらの汚れが玄関廻りから見える所に有ると、どうしても美観的に気になってしまいますね。
外壁塗装をすれは、当然このような汚れはリフレッシュされて綺麗になるので、我が家に愛着が戻ってくるでしょう。

外壁塗装の目的⑤ 色の変更

綺麗なグリーンの外壁

外壁色を変更するのも楽しみの一つ

外壁塗装を行う際に「楽しいこと」と言うと外壁色の変更です。

人間の身体に敢えて例えると、スタイリストにオシャレな服や小物を選んでもらうファッション性の向上になります。

どんな色にしようか?と考えるのはワクワクするものです。

ただし、「思った色にならなかった・・・」など、選んだ色のイメージが塗り終わった外壁とピッタリいくかはセンスも必要です。

ここでは色の変更についての注意点を幾つか挙げておきましょう。

  • 外壁の色は現在の外壁と同じ色塗って新築当時のイメージに戻すことも出来ます
  • 今とは違う色で塗って気分を変えることも出来ます
    (現状の外壁色が白くて今回塗る色を黒にする場合でも、次に白く戻す事も可能です)
  • 今までは外壁の色は1色だったところを2色に塗り分けてツートンにすることも、場合によっては可能です

また、ちょっとマニアックですが注意したいマメ知識もお伝えしておきます。

  • 塗料の色によって、ペンキの寿命は変わる(濃い方が長持ち)
  • 高彩色は寿命が短い
  • 濃い色は乾いた後でも擦ると手や服に付く事がある
  • 白い色は反射率が高いので表面が熱くなりにくい
  • 濃い色は反射率が低いので表面が熱くなりやすい
  • 元が濃い色を薄い色に変える場合は、1回多く塗らなければならない事が多い
    (その分の手間賃が加算されるかは業者次第です)

外壁塗装の目的⑥ 付加機能の追加

薄い色で遮熱塗料を塗ったコロニアル屋根

遮熱塗料は薄い色でないと効果は期待できないので注意

塗料の新開発が進み、最近ではプラスアルファの機能が付いた塗料もあります。

人間の身体で言うと、カラーコンタクトや香水・プチ整形などで、素肌や容姿をよりよい状態にする美容医療になります。

その中でも現在一番メジャーなものは、塗装面が今までの塗料より暑くならない遮熱塗料です。
ただし、遮熱塗料は薄い色でないと効果は期待できないので注意が必要です。

その他、遮熱塗料も含めて下記のような色々な効果付いた塗料が各種発売されています。

  • 遮熱塗料
  • 防かび塗料
  • 超低汚染型塗料
  • 防腐塗料
  • 塗り壁調塗料
  • 石材調塗料
  • エイジング加工塗料
  • 滑雪機能付き塗料
またホビー用ペイントにはさらに楽しい機能付き塗料が色々あります。
  • 黒板塗料(チョークボードペイント)
  • 磁石が付くようになる塗料(マグネットペイント)
  • 塗った後でひび割れたように見える塗料(クラッキングメディウム)

見積りの丁寧さが工事の質に直結する

このように「外壁塗装」とは言うものの、実際に行いたい工事は塗装工事だけでは無い事が分かります。

実際は「外壁塗装工事」では、足場を建てなければ出来ない家の外部のメンテナンス工事全般をしておかないといけません。

少々ややこしいですが、塗装だけを考えていると全体のメンテナンスにまで目が行き届かないものです。
そして、塗装だけでなく全体のメンテナンスを行うには見積り時の丁寧な診断とチェックが必要になります。

実際にはチェックしたくても足場がありませんので目視で確認出来る部分は限られます。
さらに目視出来ても触ったり叩いたりして「触診」を行ってチェックできる部分はさらに限られてしまうのです。

それを時間を掛けずに15分程度で確認を済ませたり、屋根を見もせず見積りをするのであれば、その見積り自体が「手抜き見積り」だと思います。

お客様自体がこの部分のチェックをする必要は無いのですが、外壁塗装の見積りを取る時には業者が見積りをしている様子やメモを見せてもらうと良いでしょう。

見積りの丁寧さ以上に工事は丁寧に出来ません。

どの程度の精度で見積りチェックをしているかで、ペンキの塗り替え工事だけをする業者なのか、総合メンテナンスとしての外壁塗装をする業者なのかは判断できると思います。

また同時に、工事の丁寧さや信頼度も推測できるのではないでしょうか。

まとめ

いかがでしたでしょうか。
外壁塗装の目的は以下の6項目です。

  1. 外壁の劣化のチェック・不具合箇所の早期発見
  2. 雨漏り・不具合劣化部分の補修
  3. 表面保護膜の保護・再生
  4. 美観の再生
  5. 色の変更
  6. 付加機能の追加

さらに全ての方にこの6項目が必要な訳ではありませんが、外壁塗装の目的をどのように捉えている業者なのかによって工事中の緊急対応力にも差が出るでしょう。

ただ「ペンキを塗るだけ」の業者もいますし、
この「外壁塗装で出来る6つの目的」を考えて工事を行う業者もいます。

一口に「外壁塗装工事」を行う業者とでは全く価値が違う工事になってしまいますので、見積りを取る時のチェックポイントにすると良いでしょう。

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

この記事が役に立って、外壁塗装が上手く行えるようになったら嬉しいです。