遮熱塗料の効果を正しく検証するために、2009年から毎年遮熱塗料の実証実験を行っています。
自分で実測する理由は、「メーカーの言う事を鵜呑みにしてはいけないから」です。
2012年までは自力で計測していましたが、過酷過ぎたため今年は機械に頼ることにしました。
これまでの遮熱塗料実験はこちらから【2009年・2010年・2011年・2012年】
4年目の今年は各メーカーから提供された17種類の素材で実験を行いました。
各メーカーの塗料の中からここでは「日本ペイントの3種類の塗料」を計測した結果をまとめてあります。
実験を行った日本ペイントの塗料
この実験の概要はこちらから↓
エスケー化研で実験を行った塗料は以下の3種類です。
⑥サーモアイSi(サーモアイシーラー) | 遮熱塗料 |
⑦サーモアイUV(サーモアイシーラー) | 遮熱塗料 |
⑧ファインUVベスト(1液ベストシーラー) | 一般塗料 |
今回の塗料について
「日本ペイント」の遮熱塗料には、「サーモアイUV」と「サーモアイSi」があります。
この2つの違いは、原料の違い。
サーモアイUVはウレタン樹脂で、サーモアイSiはシリコン樹脂です。
ですので、今回の実験ではサーモアイUVとSiの2種類を実験します。
※比較のため、遮熱塗料でない通常の屋根用塗料「ファインUVベスト」も同時に計測します。
色:クールディープグレー
実験で使う日本ペイントの色は、サーモアイシリーズの色見本の中から【クールディープグレー】を選びました。
実験の結果・全データ
最高気温(℃)41.0℃ 最低気温(℃)25.5℃ 塗り板の最高温度(℃)48.0℃
2014年7月31日15時30分~8月8日12時30分までの計測データです。
2014/8/3 AM10:30 のデータ
全体を見ると、明らかに、遮熱塗料の方が、③の通常塗料に比べて温度が低くなっています。
特に高温になっている赤丸の部分を拡大してみます。
⑥サーモアイSi(サーモパイシーラー)
⑦サーモアイUV(サーモパイシーラー)
⑧ファインUVベスト(1液ベストシーラー)
気温
⑥サーモアイSi | ⑦サーモアイUV | ⑧ファインUVベスト | 気温 |
44.0℃ | 44.5℃ | 47.0℃ | 39.5℃ |
遮熱塗料⑥と⑦を比較すると、⑦サーモアイSiの方が若干低いようです。
⑧の屋根用一般塗料・ファインUVベストと⑦サーモアイSiとの差は、マイナス1.5℃です。
2014年:日本ペイントの遮熱塗料効果実験の順位
比較の方法として、データ上の気温36℃以上または塗り板温度の最高値が40℃以上の日時に一番温度が低くなっているものを全て調べます。
その結果から、総合的に決定した順位は以下のようになりました。
日本ペイントの遮熱塗料の代表は【⑦サーモアイSi (サーモアイシーラー)】です。
1位 | ⑦サーモアイSi (サーモアイシーラー) | 73点 |
2位 | ⑥サーモアイUV (サーモアイシーラー) | 68点 |
3位 | ⑧ファインUVベスト(1液ベストシーラー) | - |