FRP防水が何か分からない方は、まずこの記事から読んでみて下さい
- 外壁塗装をするついでにバルコニー防水も何かした方が良いのかな?
- 床にヒビが入っていてどうしたら良いか分からない
- 雨漏りしている
このような方に向けて、バルコニーがFRP防水の場合のメンテナンスを適切に行うための手順を解説します。
- バルコニー防水の種類の見分け方
- FRP防水のメンテナンスを行う時期の目安
- どんな工事の種類や価格帯があるのか?
- 劣化の状況に合わせた適切な工事の方法
気になる記事から読んで頂ければ、知りたい内容にまでたどり着けます。
もしあなたが業者さんなら、この記事を手本にして工事を行ってみて下さい。
バルコニーFRP防水メンテナンスの基礎知識
まず最初に、初めてバルコニーのFRP防水をメンテナンスしようと考えた時に知っておくべき内容をまとめました。
実は、バルコニーの床の防水にはいくつかの種類(工法)があり、FRP防水ばかりではありません。
メンテナンスをすると言っても、その種類の特徴を知っておかないといけません。
それぞれに対応する工事の内容・メンテナンスの時期・金額が全く違うからです。
また、DIYで行う場合の注意点についても考えてみました。
- バルコニー防水の種類
- バルコニー防水の時期
- FRP防水のメンテナンス費用
- バルコニー防水をDIYで行うには
バルコニー防水の種類(FRP・ウレタン・シート等の見分け方)
まずは基本的なバルコニー防水の種類について解説します。
ご自宅のバルコニーが何で出来ているのか分からない方は、まずこちらから読んでみて下さい。
一般住宅のバルコニー防水の種類は、主に下記の4種類です。
- FRP防水
- ウレタン防水
- 塩ビシート防水
- コンクリート(仮)
FRP防水をメンテナンスする時期
自宅のバルコニーがFRP防水だと分かったら、次はメンテナンスの時期について計画を立てましょう。
この記事ではFRP防水のメンテナンスを行うのに適切な時期の目安をお伝えします。
バルコニー防水の適切なメンテナンスの時期は、大まかに言うと10年から20年の間です。
- 新築~10年:標準的な経年劣化であれば、特に何もする必要が無い期間
- 10年~15年:バルコニー防水を同時に行うのに丁度良い時期
- 15年以上:必ず防水のメンテナンスが必要な時期
FRP防水メンテナンスの費用
FRP防水工事の費用は工事の種類によって随分変わります。
この記事ではトップコートの塗り替え工事と防水のやり直し工事についての費用の目安をお伝えします。
一般住宅のバルコニーの平均値を5m程度の長さとすると、防水工の費用はそれぞれ下記程度になります。
- トップコート塗装:5~8万円
- 防水のやり直し工事:10万円~20万円
バルコニー防水をDIYで行うには
バルコニーの床面はDIYで塗装をするのに手ごろな大きさです。
ご自分で防水塗装にトライする場合の注意点は下記の3点です。
- トップコートの塗り替えで良いのか・再防水が必要か?
- 今後もずっとDIYで塗り替えする予定かどうか?
(一度DIYで塗ると、次回からプロ仕様(新築時と同じ仕様)の塗り替えは出来なくなります) - 下地や劣化状況に合った塗料や工法を選べるか?
また、DIYで塗装をする時の塗料選びやポイントの部分も含んだ記事もあるので参考にしてみて下さい。
FRP防水のメンテナンスで大切なのは【適切な劣化の判断】
次に、FRP防水メンテナンスで後悔しないために一番大切な事をお伝えします。
それは、適切な劣化の判断です。
バルコニー防水の劣化には以下の劣化区分があり、対応する工事の内容(と金額)が全く違います。
防水の劣化は以下の4つがあります。
- 自然的な経年劣化
- 新築時の工事の失敗
- 新築後のトップコート塗装の失敗
- 雨漏り
では、上記4パターンについてメンテナンスの方法を解説していきます。
自然的な経年劣化のメンテナンス
防水面に特に問題が無く、経年劣化の症状だけであれば「トップコートの塗り替え」がメンテナンスの内容になります。
防水のトップコート塗り替え工事で対応できるのは、新築時の防水工事に特に不備が無く、その後の経年劣化のみだった場合です。
主に10年前後で下記の経年劣化の見た目の症状を確認し、塗り替えが必要かチェックを行って状況に応じたメンテナンスをしましょう。
- 色が薄くなっている
- よく歩くところの表面が摩耗して下地が見えている
- 細かいヒビがある
- 剥がれている所が無い
- 表面が浮いている所が無い
新築時の工事の失敗がある場合
新築時の工事に失敗がり、防水面に問題があれば「防水のやり直し」がメンテナンスの内容になります。
下記の例の場合は、新築時の工事が失敗していたものが年数を経て症状として現れたものです。
下記の不具合が有る場合には、トップコートの塗り替えだけでは正しい防水の状態には戻す事は出来ません。
この場合には再防水工事が必要になります。
- トップコートが割れたり剥がれたりしていて下地が見えている
- 多きく太いヒビがある
- 表面(床面・立ち上がり面)が下地から浮いていて押すと動く
新築後のトップコート塗装で失敗がある場合
新築後に行ったトップコート塗装で失敗してしまうと、塗ったものが剥がれて来る不具合が起きます。
そうなると、その後のメンテナンスの考え方は下記のパターンになります。
- 剥がれたままにする(新築時のトップコートが活きている場合)
- 剥がれた部分を取り除き、再塗装する(何度塗り直しても剥がれて来る)
- 防水のやり直し工事を行う
雨が漏っている場合
防水面の階下に雨漏りがある場合でも、単純に防水部が原因の雨漏りとは限りません。
下記の疑惑部分を含めた「雨漏り改修工事」がメンテナンスの内容になります。
- 明らかに防水面が切れていて、そこからの雨漏りしている場合
- 防水の立ち上がり部分と出入口サッシ下部との取り合い部分から雨漏りしている場合
- バルコニー外側の壁から雨漏りしている場合
- バルコニーの手すりや笠木から雨漏りしている場合
- バルコニー上部の外壁から雨漏りしている場合
バルコニー下地への雨漏り
バルコニーが家の外へ張り出している場合は、室内に漏っていなくても裏の下地に水が廻っているケースがあります。
家の外部なので気にする事の少ない場所ではありますが、雨漏りしてからの修理は難しく費用も掛かりがちです。
FRP防水のメンテナンス工事の方法
FRP防水のメンテナンス方法は、以下の6つに分けられます。
バルコニーFRP防水の劣化には以下の劣化区分があり、対応する工事の内容(と金額)が全く違います。
防水の劣化は以下の6つがあります。
- 劣化が少なく補修不要の場合
→トップコートの塗り替え塗装 - キツネ色の剥がれが少しある
→部分的な補修とトップコートの塗り替え - グレーの剥がれがある場合
→何もしない・FRPの全面やり直し・DIY塗装 - 剥がれが多い場合
→ベニヤ下地+FRP防水の全面やり直し - ベニヤが貼れない全面改修
→FRP防水のみの全面やり直し - 雨漏りなどの改修を含む工事
→それぞれの目的に合わせた工事
では、上記6パターンについてメンテナンスの方法を解説していきます。
FRP防水のトップコート塗り替えの手順
- 電動グラインダーを使って表面の目荒らし
- アセトンによる油膜の拭き取り
- プライマー(次に塗る塗料によっては不要)
- トップコート塗装(1回又は2回塗り)
FRP防水のトップコート塗り替えの費用
FRP防水のトップコート塗り替えの費用は、外壁塗装と同時の場合は割安に出来ます。
FRP防水の防水のやり直し工事の手順 ①
- 電動グラインダーを使って表面の目荒らし
- アセトンによる油膜の拭き取り
- プライマー(次に塗る塗料によっては不要)
- ガラスマット敷き
- ポリエステル樹脂含浸・脱泡
- トップコート塗装(1回又は2回塗り)
FRP防水の防水のやり直し工事の手順 ②
- 床面にベニヤ張り
- 立ち上がり面のみ:電動グラインダーを使って表面の目荒らし
- 立ち上がり面のみ:アセトンによる油膜の拭き取り
- 全面:プライマー(次に塗る塗料によっては不要)
- 全面:ガラスマット敷き
- 全面:ポリエステル樹脂含浸・脱泡
- 全面:トップコート塗装(1回又は2回塗り)
FRP防水のやり直し工事の費用
FRP防水のやり直し工事の費用も、外壁塗装と同時の場合は割安に出来ます。
バルコニー防水の雑学・考察・豆知識
バルコニー防水のメンテナンスが難しい理由
バルコニーは雨漏りの危険は屋根よりも多い場所ですが、外壁塗装工事よりも専門性が必要な分野なので、適切な工事を行える職人が少ないのが実情です。
もしも知識や技術の無い業者に依頼してしまうと、不適切な工事をされてしまい「工事をしない方が良かった」という事になりかねません…
バルコニーと雨漏り
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事では下記の点についてまとめてみました。
この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。
興味がありましたら、他の記事も読んで頂けると有りがたいです。