初めて外壁塗装の見積もりを取ろうとした時にどのように見積もりを取ったら良いのか?が分かっていれば、その後の流れをスムーズに行えますし、失敗や無駄が省けます。
ぜひ参考にしてみてください。
見積りを取ってから工事までのスケジュール
まず最初に外壁塗装の見積り依頼を考え始めてから、実際に工事が始まるまでのスケジュール例を見て下さい。
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STEP
現在:外壁塗装の見積りを取ろうとし始める
見積もりを依頼する業者を検討する
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STEP
1か月後:見積り依頼開始
業者を3社に絞り、見積り依頼の連絡をする
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STEP
1か月+1週間後:見積り現地調査
最初の見積り業者が来る
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STEP
1か月+2週間後:見積り書類到着
最初に来た業者の見積り書類が届く(最後の見積もり業者が来る)
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STEP
1か月+3週間後:工事発注業者の検討
全社の見積り書が出揃い、どの業者にしようか考え始める
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2か月後:工事発注業者の決定
どの業者にするか決定して連絡し、その他の業者には断りの連絡をする
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2か月+1週間後:契約
工事全体の打ち合わせと、色決めの打ち合わせ(外壁色のサンプルを作る候補を決める)
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2か月+2週間後:壁色サンプルの到着’
外壁色のサンプルが届き、1週間程度で検討して決定する
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STEP
2か月+3週間後:工事開始日の決定
工事開始日が正式に決まり、近隣挨拶等の調整を行う。外壁や屋根色も最終決定する
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3か月後:近隣挨拶
工事前の近隣への挨拶を行う(通常は工事開始の1週間程度前)
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3か月+1週間後:工事開始
足場の組立から工事が始まる
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3か月+3週間後:工事終了
外壁塗装・屋根塗装の一般的な工程は、約2週間です。
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4か月後:完成検査・請求・集金
お疲れ様でした。綺麗なお家になって全て終了です。
お疲れ様でした。
全部で13もの工程がありました。結構沢山のイベントが続きますね。
これから始めるとして、工事開始までに約3か月と少々。
全て終わるまでには、約4カ月掛かることになります。
では、上記スケジュールの始めから解説をしていきます。
見積もりを依頼する前
見積りを依頼する前には、その準備や下調べをきちんとしておきましょう。
その後が思い通りスムーズに運びます。
外壁塗装する前の準備として何が必要なのかをお伝えします。
見積もりを依頼する前には「どんな工事を期待しているのか?」を整理しておく
外壁塗装やリフォーム全般などでは「相見積り」を複数取るのが一般的です。
一般的には「相見積りは3社から取って比較しましょう」と言われています。
その見積り3社を選ぶところから実際は【失敗】と【成功】の分かれ道が始まっています。
【失敗】というのは、思っていたのと違った…という場合です。
つまり、そのお店に何を期待しているのか?によって成功の条件が違って来ます。
どのパターンが自分にとっての【成功】になりそうか、見積りを依頼する前にちょっと考えてみて下さい。
思ったのと違った工事になってしまう…失敗する見積り依頼の方法
ここをおざなりにする業者が多いので、困ったものです。
「見積り」で何をするかと言うと「数量を測る」だけではありません。
車を買う時にディーラーに行って「車を下さい」と言って買う人はいません。
スーパーでお肉を買うにも、肉の部位や産地など細かいデータを気にして買いますよね。
ですから、例えば電話で見積りの依頼をして「留守の時に見ておいてください。見積りは郵送で。分からない事があったら後で聞きます」というのは危険なのです。
「何でもいいので車(お肉)を下さい」というのに等しいでしょう。
実際にはそんな見積りで工事をしてしまっている人も多いのですが、正確には失敗に気付いていないだけになります。
見積りを依頼出来る業者の種類・特徴
まずは、具体的に見積りを依頼出来る業者の種類を整理しておきましょう。
それぞれの業種により、得意・不得意があります。
あなたが「どんな内容の工事がしたいのか?」によっても依頼する業者の種類を変えなければなりません。
以下に外壁塗装の見積りを依頼出来る業者の種類と特徴をまとめました。
家を建てた建設会社
相見積り無し…その会社を信用して建てているので、当然の流れ
大手建設会社のリフォーム部門
ブランドを大切にしている場合
ホームセンター・大手リフォームチェーン店
業者を調べたり選んだりする面倒が省ける・実店舗のある安心感
地元工務店・リフォーム店・塗装会社
近くて安心・すぐ来てくれそうなところが安心
外壁塗装専門店
情報が沢山ある・専門店の方が技術的にも信頼できる
インターネットの一括見積りサイト
手軽に数種類の業者から見積りを取れる
訪問販売業者
危険なので頼んではいけない
資料請求をしておこう!
業者の中には資料請求が出来る会社もあります。
また、会社所在地までは事前に分かると思いますので、Googleのストリートビューでどんな場所で営業しているのかを参考にしてみると参考になります。
見積もり依頼をする業者の数は3つ
見積もりを依頼する業者の数は多ければ良いわけではありません。
- 3社見積りを取れば、費用の平均が出るから
- 3社から見積りを取ると、特徴や規模の違う業者から見積もりが取れるから
- 3社選ぶところまでは、自分で絞り込むことができるから
- 4社以上から見積りを取っても、後で迷ってしまうだけだから
- 4社以上の見積もり対応をしていると、誰が何の話をしたのかごっちゃになり訳が分からなくなるから
- 沢山見積りを取ると、結構疲れてしまい外壁塗装をするのを止めてしまうから…
見積り依頼の連絡をする
見積りを取る業者が3社に絞れたら見積りの依頼をします。
見積もりを依頼する時期はどのくらい前?
早過ぎる見積りのデメリット
ちなみに、早過ぎる見積りにはデメリットしかありません。
半年以上先の工事を目指して早めに見積りを取ろうとするのは危険です。
(早期割引が有ったとしても、止めておいた方が無難です)
何故なら打ち合わせの内容をお互いに忘れてしまうからです。
業者の方も、現場を何十件も抱えている場合は記憶に留めておく事は難しいくなります。
「あらかじめ価格を知りたいので見積りが知りたい」という気持ちは分かるのですが、目安だけなら<外壁塗装の価格の目安>で確認ができます。
見積もり依頼の連絡前の準備
見積り依頼の連絡をする前の大事な準備がここです。
これから見積もり依頼をする時や、見積り現地調査の時に業者に伝えておくべき事があります。
この段階できちんと洗い出してメモしておきましょう。
- 建物の図面があるか無いか
- 建物の築年数
- 雨漏りがあったかなかったか?
- 外壁や屋根の色を変えるか変えないか
- 工事をしたい時期
- 新築時から外部で何か工事を行ったかどうかの修理の履歴
- 不具合箇所・困ったことがあるかないか
- 直してほしいところ改善したいところ
まだ考えなくても良いこと
下記の点は契約が決まってから考えれば良いので、見積りの時にはまだ考えなくて良いです。
- 具体的な外壁の色・屋根の色
- 具体的な工事の開始日
見積もりを問い合わせる方法
では、見積り依頼の連絡を業者にしましょう。
見積もり依頼をする方法は電話かホームページのフォーム(メール)が一般的です。
どちらがオススメと言うのはありませんが、業者の種類でどの問い合わせが多いかを分けてみました。
- 家を建てた建設会社
- 大手建設会社のリフォーム部門
- ホームセンター・大手リフォームチェーン店
- 地元工務店・リフォーム店・塗装会社
- 外壁塗装専門店
- インターネットの一括見積りサイト
それぞれの方法で最初に何を伝えておくと良いのかをお知らせします。
電話で見積り依頼をするメリット・デメリット
メールフォームでのやり取りだと、書くのが面倒だったり返事を待ったりしなくてはいけません。
電話はすぐ答えが聞けますし、感じの良い業者かそうでないかもすぐ分かります。
担当者が社内にいるかも分からないので、タイミングが悪いと翌日に折り返しがあるというパターンになるかもしれません。
電話で見積り依頼をする場合のコツ
そして、その内容の中のどんな事を業者から何か聞いてくるか?を確認しておきましょう。
また、電話の時点で業者に確認しておくべきチェックリストを作っておきました。
- 見積りに来る担当者の名前を聞く
- 何人で来るか?
- 見積りにはどのくらい時間が掛かるか?
- 見積りではどんな事をするのか?
- 今見積もりを依頼すると、工事はいつ頃になるか?
- 見積り当日、何か必要なものはあるか?
業者側で見積もりに行く先のデータや要望をあらかじめ確認しておく意識があるかないかで、どのような見積もりを作る業者か想定できます。
ホームページから見積り依頼をする場合のメリット・デメリット
メールフォームで問い合わせるときは、フォームの内容に備考欄があると思います。
(備考欄がない業者には依頼をしない方がいいかもしれません)
また、業者からの返信が有った時にもスマホでメールを受け取る事が出来れば、仕事中でも安心してやり取りが出来ます。
すると、お互いに推測で判断して進めてしまい誤解が分かった時にはもう遅い…という事も有るので注意が必要です。
※この記事のように文章が下手だと、伝わる事も伝わらない事があるのです…(泣)
ホームページから見積り依頼をする場合のコツ
また、メールフォームから問い合わせをした場合、業者からの返信がどのようなものか、が重要になります。
そのポイントについても解説しましょう。
- 一般的にはフォームから送信するとネットショッピングのように自動返信メールが返ってきます。 楽天などのネットショッピングをしていると感じるのですが、やはりメールでの対応が丁寧な会社はその後も最後まで対応が丁寧です。
(逆の場合も同じです) - メールフォームからの問い合わせにもかかわらず送信してまもなく電話がかかってくることがあります。
特に理由がない限りそのタイミングで電話がかかってくる業者は、かなり営業の強い会社だと思って良いでしょう。
(メールでやりとりしたいからメールフォームでの問い合わせをしているわけで、すぐに話したければメールでなく電話をすれば良いので) - メール送信後に自動返信メールが来て「3営業日以内に返信する」という記載があるでしょう。
通常であれば24時間以内に返信が来ます。
何時間後ぐらいに返信が来ていたかで、業者のマメさ丁寧さに関係してくるでしょう。 - 業者から戻って来る返信の内容も重要です。
見積もり依頼の話ですから、今後の見積もりの流れや日程調整の方法などが詳しく書かれていなければ、メール返信の意味がありません。
※ 3社から見積もりを取ると、ここまでのやりとりの中の違いが出てくるので業者選定の見やすに役に立ちます
見積もりに来てもらう業者の順番が大事
見積もりに来てもらう順番まで気にする人は少ないでしょう。
しかし実際に見積もりを取ってみると、最初に見積もりに来てもらったときに分からなかったことが整理されていくことに気がつきます。
見積もりを重ねていくうちに、いろいろなことがわかってきて、テーマが明確になるのです。
ですから、もしも見積もりに来る業者の順番を考えるとすれば、本命の業者を最後にしておけば良いのです。
見積り当日の流れ
いよいよ見積もり当日本番です。
業者を迎えるにあたってどのようなことを考えておけばよいのでしょうか。
見積もりで一番大事なのはヒアリング
外壁塗装の見積もりで何をするかと言うと面積の計測と思われるかもしれません。
外壁塗装の見積もりを依頼されているのですから外壁にペンキを塗るなりたいと言うのはわかっています、しかしまだわかっていない事はどのように塗りたいか?ということです。
どんな外壁でも、どのように塗りたいかのパターンは複数考えられます。
「業者の好きなように塗っても良い」と言うのであれば構いませんが、そんな人はあまりいません…
きっと「業者はプロなのだから、きちんとなたが思っているように塗ってくれる」と思っているかも知れませんが、それは残念ながら間違いです。
この打ち合わせをおろそかにする事が、外壁塗装のトラブルの1番の原因だからです。
ちなみに、先日車を買い換えにトヨタとホンダのディーラーに行ったのですが、やはり・どんな用途なのか?・走行距離は?高速は乗るか?などなど…どの車が良いのか?どのように使いたいか?を最初にヒアリングしてくれました(コロナウイルスの影響で買えなくなってしまいましたが…)
見積もりの所要時間は?
5分から10分程度で外観だけ見て見積もりが終わりと言う業者も少なくありません。
次に30分程度建物の面積などを計測して終わる場合もあります。
丁寧な業者だと1時間半から2時間程度かかります。
どのように塗りたいか?どんなやり方があるか、などヒアリングと解説を行い、その後計測をするのです。
外壁塗装をどのようにしたいかという点も全体的に時間がかかっても良いので、いろいろと質疑応答ができた方が良いのか?
とりあえずきれいになっていれば詳しく解説など必要無いのか…?
価格も大事ですが、価格に見合った工事をしてくれるのか?はもっと大事になります。
既存外壁に適した塗料の提案や工事方法が出来るか?
現状の外壁に適切な塗料の提案を行うのは見積り担当者の仕事です。
しかし残念ながら外壁塗装では「塗料と下地の組み合わせの正しい選択」が出来ない担当者や会社が多いのも事実です。
一番多い塗料の間違いとは?
ジョリパットとリシン吹き付けは、共につや消しの塗料で水を弾かないのが特徴です。
一般の方のイメージとして雨水は弾いた方が良いのではないか?と思われがちですが、この外壁では新築時から設計で特に水を弾く必要が無いように作ってあります。
ですので、今までの風合いを変えてまでツヤを出して水を弾く必要は無いのですが、業者の方も雨水は弾いた方が良いと間違って思っている人たちがたくさんいます。
外壁塗装するとピカピカになってきれいになると言うイメージもあるかもしれません。
しかし新築時から艶がなく水を弾かない素材を使っている家が多い理由は、見栄えが良く高級感があるからです。
ハシゴ・脚立の用意があるか?
チェックポイントは以下の点です。
- カメラ・写真撮影による記録やチェックは行っているか?
- 外周のチェックに30分程度は掛けたか?
- 建築図面の有無の確認はあったか?(有ればコピーを取ったか?デジカメ撮影
正しい見積り立ち合いの方法
上記を踏まえ、業者の現地見積りで必要なことを挙げます
- 工事をする場所=塗装をする場所の確認
特に見積りに入らない塗らない場所の確認をしておかないと「塗ると思っていたのに塗ってない!」という事になります。 - 塗料の確認
塗料のグレードを、細かく聞くこと - 工事をする時の注意点の確認
車の移動や足場の建つ位置など - 現在の外壁や屋根の状態の確認
不具合が無いか診断しながら必要な工事内容を「見積もる」
最終的には掛かる費用を計算して見積書として書面に起こすことになります。
このような事は電話やメールだとやり取りが難しいので、見積り現地調査の時に必ずしておく必要があります。
【見積り当日のまとめ】現地調査の時に業者を見極めるポイント
現地調査の時に「見積り」に来た業者の行動を観察する事で、工事の質や傾向のポイントも判断が出来ます。
チェックしたいのは以下のポイントです。
- 工事内容の希望・要望の聞き取り(ヒアリング)があるか?
- メーカーのカタログ見本以外の塗料の説明があるか?
- 見積りをする商品(塗料や工事方法のプラン)が複数の中から選べるか?
- ハシゴ・脚立の用意があるか?
- カメラ・写真撮影による記録やチェックは行っているか?
- 外周のチェックに30分程度は掛けたか?
- 建築図面の有無の確認はあったか?(有ればコピーを取ったか?デジカメ撮影か?)
まとめ
いかがでしたでしょうか。
外壁塗装の見積りを取るまでで、考えられる事の全てを書き出してみました。
全部を行動しなくても良いのですが、この記事の中で新発見だった事や腑に落ちたことがあれば是非参考にしてみて下さい。
では、最後に大事な部分をまとめてみましょう。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
この記事が役に立って、自分に合う業者が選べるようになれたら嬉しいです。
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