手抜き工事のQ&Aで一括見積りサイトに職人が利用される?

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この記事では、外壁塗装の手抜き工事に関するネット上の記事で、注意喚起が扇動的過ぎることについて解説します。

外壁塗装のネット上の記事では一括見積りサイトのアフィリエイトを目的にしたサイトが目立ってきました。
記事の内容はYahoo!知恵袋などのQ&A。記事を書くのは外注Webライターです。

どういう事?と思われるかもしれませんが、

この記事の前に下記の記事を書きました。

その5つの事例を調べていくうちに、その内容の「おおもと」がQ&Aサイトにあることが分りました。

確かにそうした記事ネタの調べ方があるのは知っていましたが、今まで真面目に覗きにいった事が無かったので、見てみたらナルホド!と…

このQ&Aを元に記事を書くと、外壁塗装の業界で「誰もしない手抜き」が横行しているという錯覚した記事が出来上がってしまうのです。

ですからこの記事は「Q&Aサイトを元にWebライターが記事を書くと、トンチンカンな記事が出来上がる理由」とも言える内容です。

この記事の信頼性と独自性の理由

外壁塗装職人の2代目で、塗装の技術や塗料の知識は全て体験談です。今は年間300棟以上の家を診断する外壁塗装の専門店を経営。記事は全部自分で書いているので、ライターが書いている他の記事とは正反対の「リアルな内容」も多め。(プロフィール

ネット記事が手抜き工事の危険性を大袈裟に煽る理由

正直ほとんどのネット上の記事は「Webライターという職業があり」彼らがネットで調べた内容から書いています。

Webライターの募集

「Webライター 募集」で検索をかけると沢山求人があるのが分かります。

なぜこのような事をする必要があるのかというと、結局は営業目的です。

何の営業かというと、その記事を読み進めていけば分かります。

必ず【優良業者を紹介するのが目的】のホームページです。

注意!ネット記事の罠
  1. 外壁塗装工事では業者に手抜きをされる可能性があるのが分かった、本当に怖い業界だ。
  2. でも…どの業者の頼んで良いのか分からない
  3. この記事を書いている所なら、手抜きをしない業者を紹介してくれる筈だ
  4. 厳正な審査を行った優良業者を紹介してくれるようだし、頼んでみよう

記事の内容を読んでいくと、必ずこのように誘導させるように作ってあります…

ネット記事の目的は?

業者を紹介するのが目的】のホームページとはいわゆる「見積り紹介サイト」です。

「見積り紹介サイト」「相見積もりサイト」と呼ばれ、複数社から見積もりを取りたいけど会社探しが大変という場合に重宝するサービスです。

紹介サイトの仕組み
  • 情報を入力するだけで複数の業者から連絡がきて安い価格で施工できる
  • お客さん側は無料で利用出来る
  • 施工業者側はサイト運営者に1件ごとの紹介料1万円程度と、契約した場合は工事費の15%程度を支払う

このようなシステムです。

「●●円も安くなりました!」となる理由は、紹介サイトから訪れる複数の業者たちで価格競争を起こさせるようにしているからです。

見積り紹介サイトの種類

見積り紹介サイトには2種類あります。

見積り紹介サイトの種類
  1. 幾つかの塗装業者が合同で記事を執筆または取材を受けて、インターネット広告・Webコンテンツ制作会社のライターが記事をまとめる
  2. 業者を紹介して利益を得ようとする代理店業務を行う、インターネット広告・Webコンテンツ制作会社が社外ライターに記事を書かせる

内容を書いているのは、どちらも「Webライター」と呼ばれる記事を書く専門の人です。

現在、このようなネット記事を書くライターのお仕事が増えていて、クラウドワークスランサーズといった外部発注型の仕事形態がライターだけでなく色々な仕事で頼めるようになっています。

この2種類のライターには、大きく異なる点があります。

それは、記事を書くための情報源で、問題が多いのは(2)の社外ライターの書く記事です。

(1)塗装業者監修ライターの書く「手抜き工事」の情報源

監修者の目的は、自社グループで仕事をシェアしようというものですから、あまり乱暴な事は書けません。

当然ですが、自制心も働きますし責任も生じます。

塗装会社の社長さんや職人さんが記事を書くとは思えませんから、ライターさんがインタビューをして記事を仕上げているようです。

手抜き工事の件に関しても、疑われがち・誤解されがちだという事も分かっているので、あまり強引な決めつけ記事がありません。

(2)社外ライターの書く「手抜き工事」の情報源

上記のように監修者のいない社外ライターの場合専門知識がありません。

どのように専門外のことについて記事を書くかというとネット上で調べた情報を元に記事を書いていきます。

当然ですが手抜き業者に取材して手抜きの手口を聞いたりはしていません。

手抜き記事の元はQ&Aサイト

ネット上の記事で挙げられている「手抜き工事」は、おおむね【ヤフー知恵袋】などのQ&Aサイトで公開されている一般の悩みや相談・質問などからピックアップしてきます。

この場合「みんなが悩んでいて、答えが知りたいこと」が質問されるので、他の人も感じていることが多くなります。

ちなみに今現在で「外壁塗装 手抜き」というキーワードでヤフー知恵袋内を検索してみるとどうなるでしょう?

色々な質問と回答がありますね。

Q&Aサイトの傾向

私は外壁塗装のことしか分かりませんが質問と答えを読んでみると、ある傾向がみられます。

疑心暗鬼の方が「明確な答えの出しようが無い質問をしている」場合が多い

情報不足の質問なのに、やたらと上から目線で「悪質」「手抜き」など、言いたい放題の回答が多い

正解を知らない質問者が「自分が欲しい答え」に対してベストアンサーを選ぶ

ベストアンサーが「正解」とも限らないが、正解のように感じてしまう

Q&Aサイトを参考にした素人ライターが記事を書くと…

Q&Aサイトを参考にした素人ライターが記事を書くと「疑惑」の段階の質問に対する「マウンティング欲が強い」ベストアンサーの答えを「正解」のように上手に書いてまとめてしまいます。

このようにして「俺以外全員、悪の手抜き業者」と思っている回答者の言い分を汲んだ記事が大量に出回ります…

見積り紹介サイトの目的とマウンティング大好き職人は相性が良い

(1)のサイトも(2)のサイトも、いずれにしても見積り依頼フォームから申し込んでもらうのが目的です。

サイト訪問者には「このサイトから頼んだ方が良い」と思わせなければいけません。

そのためには、多少強引でも…

  • 他で頼むと手抜き業者に当たるかもしれない
  • このサイトから頼むと優良業者がいるから安心

というように思わせないといけないのです。

ライターさんは、そこを心得ていますから上手に記事の内容を展開させます。

この時に、Q&Aサイト回答者の「やたらと上から目線で「悪質」「手抜き」など、言いたい放題の回答」が役立ちます。

もしかしたらライターさんも、その回答には「???」と思っているかも知れませんが、活字で書いてあるものを利用しない手はありません。

ライター業界の事情も…

ライターさんは1文字1円が相場だそうです。この記事は3500文字ていどなので、3,500円くらいの売り上げになります。
調べて書いて、3時間半で時給が千円ですね。いちいち悩んだり、取材をしていたら生活費が稼げません。

「手抜き」では無く「塩梅」「さじ加減」という事も…

さて、何でこの記事を書けるかと言うと、職人は「手抜き」と「作業スピード」と「効率」のせめぎ合いの中で良質な工事を追っているからです。

上記記事中で「手抜き」と表現されてしまったQ&Aの元になった業者さんも、その「塩梅」の途中経過だったのかもしれません。

効率よく工事を進めていく中には、「手抜き」に見えて「必要にして十分な効果を狙った作業内容」もあります。

家事の「手抜き」として考えてみて下さい。

必要な部分には手間を掛け、それ程でもないところはそこそこにしておく。

このような「さじ加減」が許されない世界になっていますが、いい塩梅に調整して作業をする事も技術のうちではあります。

手抜きと言えば…

ちなみに、手抜きをしたら許さないという場合は、下記の手続きもきちんと守らなければなりませんので、参考にしてみて下さい。

まとめ

別にこの記事で手抜き業者を援護するつもりなどはさらさらありません。

しかし、目の前にいない他社を手抜き業者呼ばわりして、いかにも自分たちは優良であるかのように書いてあるネット上の記事に「ひとこと言いたかった」のです。

また、見積り紹介サイト自体は外壁塗装の依頼先の1つとして今後も機能していく存在だと思います。

それを上手く使う方法については別の記事で書いて行こうと思います。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事では下記の点についてまとめてみました。

この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。

興味がありましたら、他の【外壁塗装と手抜き工事】関連の記事も読んで頂けると有りがたいです。

高橋良一

高橋良一

外壁塗装の専門家

塗装職人の2代目・職人15年・外装会社経営15年。塗料や塗装の知識・業者選び等…正しい情報を分かりやすく発信します。このサイトの目標は「誰もが適切な診断と良い工事が出来るようになる事」

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