この記事は、それがどのように難しいのか?という解説なので、下記のような方に向けた内容になります。
- バルコニー防水の雨漏りが何度修理しても直らない
- 雨漏り修理を何社に頼んで修理をしても直らない
- バルコニーの床が剥がれていて、何度直しても直らない
- バルコニーの床の防水メンテナンスをしようと思ったら、業者に「このバルコニーは防水が出来ない」と言われた
この記事を読むと、バルコニー防水の修理が「なぜ今まで上手く行かなかったのか?・解決出来なかったのか?」といった理由が分かります。
是非参考にして頂き、最後の「じゃあ、どうしたら良いのか?」の記事に進んで頂ければと思います。
バルコニー防水は種類や工法が多い
バルコニー防水は、まず防水の工法がいくつもあります。
ですから、それぞれの工法でどんなメンテナンスが必要なのかが分からなければ適切な工事が出来ません。
バルコニー防水の種類はFRPだけじゃない
そもそも新築時に防水の種類を教えてもらっていなければメンテナンスの方法がわかりません。
しかも、図面に書いてある防水の種類と実際に行っている防水の種類が違っていることもあります。
新築時に10年後のメンテナンスの事まで考える余裕は無いのかもしれませんが、本来であれば全体的なメンテナンスの方法がわかるようにしてあるべきだと思います。
バルコニー防水の修理は工法に応じた方法が多い
仮に防水の種類を教えてもらっていたとして、その種類が多くてどんな工事をしたらいいのかがよく分かりません。
そもそも防水のメンテナンス工事には防水のやり直し工事と、表面トップコートの塗り替え工事の2種類があります。
一般の方では次に行うべき工事がどちらにあたるのかさえも分からない事が多く、結局のところ何をしたら良いのかさえ分からないのではないでしょうか?
FRP防水の2つの修理工事の方法
- FRP防水の塗り替え工事は、既に出来ている防水の表面保護の塗装をする工事。
- 塗り替える際の工事の工程に注意が必要。
- FRP防水のやり直し工事は、防水を担う層を作り、その上にトップコート塗装を塗る所までの工事。
- ガラスマットを樹脂で固めるのが防水層になる。
種類×工法×不具合=改修工事方法が多い
防水工事をメンテナンスするには下記のスキルを持っていないと適切に工事が出来ません。
- 新築時に行う多くの防水の種類を知っている
- それぞれの防水工法に対して、適切な経年劣化である場合の適切なメンテナンスの方法を知っている
- それぞれの防水工法に対して、不適切な劣化や新築時の工事の失敗があった場合の適切なメンテナンスの方法を知っている
しかし、残念な事に工事を行うにあたって相談する「プロ」である業者の中で上記のような防水の知識がある人はとても少ないのです。
「プロ」と言っても【防水屋さん】ではないので仕方がありません。
なぜプロなのにバルコニー修理の方法が分からないのか⁉
バルコニーの防水をする工法には幾つかあったとしても、工事を請け負うプロであれば「分からない」では困ります。
ではなぜ、工務店やリフォーム会社の営業マンレベルだと防水工事が良く分からないのでしょうか?
プロにメンテナンスを依頼しても「間違った工法」で工事をされてしまうのでは困りますね。
新築時の設計で、そもそも無謀な防水工事の設計をしているから
「防水工事が難しい」ことを証明する一番の証拠がこれです。
初めから適切な防水が出来ていない家は現実に沢山あります。
残念ながら一級建築士であっても防水工事に関する知識が無い先生方が沢山いるのです。
しつこいようですが…新築時の設計で、そもそも防水ができないように作ってあるバルコニーが、本当に沢山あるのです。
防水出来ていないバルコニーとはどういう意味でしょうか?
具体的に分かりやすく簡単に例を挙げますね。
防水出来ていないバルコニーとは???
つまり、水が溜まってしまうと雨漏りするバルコニーがあるという事です。
なぜ今まで雨が漏っていなかったかと言うと、(運よく?)これまでの間に水が溜まるようなことが無かったから、と言うだけです。
そんなバルコニーでは、もしも排水口に枯葉やスーパーのレジ袋が詰まったり、テニスボールなどがハマってしまったらどうでしょう?
大雨が降るようなことがあれば、すぐに室内にザーザー雨が漏ってしまいます。
そもそも新築時の防水工事で失敗をされている
今さらどうにもできない、いわゆる「施工不良」になるわけです。
その施工不良の多くは防水トップコートの表面のハガレです。
そして、上記通り「プロの営業マン」は「どのようにバルコニー防水が劣化していくのか?」についての知識が無いので、ハガレが起きた時にそれが「新築時からの施工不良」かどうかが分からないのです。
途中で防水の修理をした人が失敗している
この部分は、リフォーム営業マンに求めるのは酷かもしれません。
自分が担当していない何年も前の誰かの工事の後始末までは中々見破れないからです。
しかし、既に失敗している事を見破れないと、工事が上手く行かなかった時にその責任をだれが負うかでモメモメになってしまいます。
バルコニー防水のメンテナンスを学ぶ期会が無い
リフォーム外車の営業マンの本職は工事をすることではありません。
ですからすべての工事で、その「やり方を知っていなければならない」と言うことでは無いのです。
ただ、屋根を吹き変えるとか外壁を塗る、キッチン・トイレの交換、クロスの張り替え等であれば、よくある工事です。
どのように工事をするべきなのか?と言うのは慣れているので分かるような経験を積んでいるはずです。
これらの工事であれば、職人でない営業マンにでもある程度はどのような工事をしたら良いのかは分かるのです。
その理由は、現場の下地が…
- どのようになっているのか?
- 壊せばこのように交換できるのか?
…が、一定の決まりに沿って作ってあるからです。
ところがバルコニーの防水というのは、それらの工事とは違い…
- 下地の種類が多く、どんな防水になっているのかが分かり辛い
- 新築時にどんな工事をされているのかが分かり辛い
- それらが分かったとして、その上にどのような工事をしたら良いのかが分からない
…と言うのはすでに解説した通りです
ここまでの知識が全て揃って次の段階に進めるのですが、それを学ぶ営業マン・教える営業マンがいない事が、バルコニー防水のメンテナンスが難しい理由です。
バルコニーFRP防水の修理が難しい理由
だいぶ厳しい記事になってしまいましたが、バルコニー防水のメンテナンスが難しい理由をまとめると…
- 防水工法の種類も多く
- その後のメンテナンスの種類も複数あり
- それを詳しくわかっているプロがいない
となり、これを全て悪い方で新築時から辿っていくと、下記のようになってしまいます。
- 設計士が防水の出来ていない家を建てる
- 新築時の工事で施工不良をしている
- 前回のバルコニーメンテナンス工事で、知識の無い担当者が失敗工事をしている
こんな残念な例はあって欲しくは無いですが、
- 設計士・建築士
- 新築時の現場監督
- 新築時の工事担当職人
- 前回リフォーム時の営業マン
- 前回リフォーム時の担当職人
このうちの誰かが失敗をしてしまうと、これからメンテナンスをしようと思ってもそもそも上手く出来ません。
正直、設計士でもバルコニー防水の作り方を分かっていない人がいるのです。
それ以外の人たちにきちんと工事をする知識を持って欲しいと言うのは酷な話に感じます。
ですから結局「バルコニー防水のメンテナンスが難しい理由」は、家の一部にプールを作るような事はそもそも相当難しいから、ということになってしまうのです。
じゃあ、どうしたら良いのか?
さて、そこで「じゃあ、どうしたら良いのか?」という事になってしまいますね。
ものすごく元も子もない話になってしまいますが、どうしたらいいのか?を解決するには雨漏り修理とトップコートの剥がれでは対応が違うので別々に記事を書きました。
バルコニーFRP防水の雨漏りの解決方法
トップコートの剥がれを解決する方法
雨漏り修理を完全に解決する方法は、以下の2つの方法があります。
まとめ
長い記事を最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事では下記の点についてまとめてみました。
この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。
興味がありましたら、その他の【バルコニー防水】の記事も読んで頂けると有りがたいです。