目次
塗料の4つの成分
塗料の組成は以下の4つの成分から出来ています。
塗料の組成
- 顔料
- 樹脂
- 添加剤
- 溶剤
【樹脂・添加剤・溶剤】のことを【展色材=ビヒクル】と言います。
順に解説していきます。
① 顔料
顔料は、主に塗料の色彩等を形つくる成分です。
- 着色顔料 :塗料に色をつける
- 体質顔料 :塗膜を肉厚にする・隠ぺい性・塗膜強度などの機能を与える
- さび止め顔料 :防錆を目的とした顔料
- 金属粉顔料 :シルバー(アルミニウム粉)、メタリック等金属を粉砕加工した顔料
※鉛は健康被害のため使用しなくなってきている
(鉛含有塗料に関する お知らせとお願い – 日本塗料工業会)
顔料(色)の有る無しによる違い
- 顔料の入っている塗料(色が付いている)=エナメル塗料
- 顔料の入っていない塗料(透明) =クリヤー塗料
② 樹脂
樹脂は乾燥して塗膜になるものです。
樹脂の特性により、塗料の対候性や柔軟性、耐水性などの塗膜性能が決まります。
- 天然樹脂 : あまに油等
- 加工樹脂 : 石油樹脂
- 合成樹脂 : アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコン樹脂、フッ素樹脂等
外装用塗料による合成樹脂の期待耐用年数(目安)
- アクリル樹脂塗料:4~6年
- ウレタン樹脂塗料 :6~9 年
- シリコン樹脂塗料 :7~13 年
- フッ素樹脂塗料:13~20 年
※ エポキシ樹脂は日に当たると黄色く変色(黄変)するので上塗りとしては使えない
③ 添加剤
添加剤は、塗料の性能を向上させるものです。
- 可塑剤 : 塗膜に柔軟性を付加させる
- 防カビ剤 : 塗膜にかびの発生を防ぐ機能を付加する
- タレ防止剤 : 塗装時にたれる現象を防止する機能を付加する
- つや消し剤 :塗膜の艶を調整する
④ 溶剤(シンナー・うすめ液)
溶剤は、樹脂の溶解(希釈)に使用するものです。
塗料が乾く時に空気中に揮発(蒸発)してしまうので、塗膜としては残りません。
※初めから入っている溶剤に加え、塗装作業時には適正な粘度にするためにうすめ液として加えることが多い。
- 油性塗料(シンナー) :溶剤系塗料の希釈に使用(弱溶剤・強溶剤の2種類)
- 水性塗料(水):水性塗料の希釈に使用
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事では下記の点についてまとめてみました。
- 塗料の4つの成分
- ① 顔料
- ② 樹脂
- ③ 添加剤
- ④ 溶剤(シンナー・うすめ液)