密着性とは?

塗料の密着性
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塗料の密着性とは

塗料の密着性とは、簡単に言うと接着剤=接着力のこと。
塗装する下地とその上に塗る塗料とを永く「くっつける能力」になります。

塗料の密着性を少し拡大解釈すると、下記の①接着材の他に2つの役割があります。

塗料の3種類の密着性
  1. 接着
  2. 含浸固着
  3. 造膜

下地がツルツルしている時…接着性

接着力の強いシーラーを塗装
接着力の強いシーラーを塗装

下地がツルツルしているところに下塗り塗料を塗らず、いきなり仕上げ塗料(上塗り)を塗ると、経年により剥がれて来ることがほとんどです。

剥がれないためには、接着剤の役割をする下塗りを塗らなければなりません。

  • 下地と下塗り塗料との接着力を強力にする
  • 下塗り塗料と中塗り(上塗り)塗料との接着力も確保する

下地素材がもろくなっている時…含浸固着性

劣化して脆くなっている外壁
劣化して脆くなっている外壁
  • 下地の中まで浸透させて、下地本体を再び堅く固める
  • 劣化した下地の耐久性を取り戻し、塗装が出来る状態まで回復させる

下地の表面が劣化している時…造膜性

表面が劣化している外壁
表面が劣化している外壁
  • 下地の表面を固める
  • 上塗りを塗る前の下地として適切な状態にする

今は塗料の性能が良くなっていて、①の接着材としての機能のみという下塗り材はありません。
実際には【①+②】や【①+③】の複数以上の特徴を持つ下塗り塗料が多くなっています。

②のケースは下地材の交換をしないで塗装で済ますための回復薬的機能です。
下地の状態を正しく把握して、どの下塗り塗料が適切か?を選ぶ「診断力」が必要になります。

その他の下塗り塗料の持つ役割

密着性以外の下塗り塗料の役割には以下の3つがあります

  1. 吸い込み止め(上塗り塗料が下地に吸い込まれてしまうのを止める役割)
  2. 下地調整(クラックを埋め、下地の凹凸を減らして平らにする役割)
  3. 錆止め(鉄が酸化してサビてしまうのを防ぐ役割)
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この記事を書いた人

塗装職人の2代目・職人15年・外装会社経営15年。塗料や塗装の知識・業者選び等…正しい情報を分かりやすく発信します。このサイトの目標は「誰もが適切な診断と良い工事が出来るようになる事」

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