とは言え、何が違うのか?というのは外壁塗装大百科の記事としては外せません。
そこで、一般の方でも分かりやすく用語が分かるように解説をしました。
なぜ違うのか?にはそれなりの意味があったので、まとめておきます。
もやもやしてしまう私のような方の参考になれば、と思います。
NMHC(非メタン系炭化水素)とHC(炭化水素)・VOC(揮発性有機化合物)は「ほぼ」同義
しかし、ある文献を見ると 炭化水素(NMHC)や炭化水素(HC)という用語も出てきます。
VOCは塗料のシンナーに含まれる成分ですが、その他も同じような意味で使われていて分かりにくいのです。
結論から言うと、非メタン系炭化水素(NMHC)も炭化水素もVOC(揮発性有機化合物)も微妙な違いはあるものの、上の図のように「ほとんど同じ」です。
その微妙ですが大切な違いを解説していきます。
NMHC(非メタン系炭化水素)とは
炭化水素類からメタンを除いたものが、非メタン系炭化水素(NMHC)です。
非メタン系炭化水素(NMHC)は光化学スモッグ発生の原因に深く関わりがあります。
日本の大気汚染測定局では、非メタン炭化水素(NMHC)を測定の基準としています。。
塗料の原料になるものとしては、トルエン・キシレン・エチルベンゼン・ブタノール・酢酸エチルや石油系炭化水素類などがあります。
その他、自動車のガソリン・軽油・灯油・石油や、プラスチック製品の原料、家庭で用いられる都市ガスやプロパンガスも非メタン系炭化水素(NMHC)の混合物です。
炭化水素(HC)とは
非メタン系炭化水素(NMHC)という名前から察せるのですが、実は「メタン系」も含んだ炭化水素(HC)があります。
炭化水素(HC)は、炭素原子(C)と水素原子(H)、あるいはこれらと他の原子から成り立っている化合物の総称です。
炭化水素類の中でも、メタン(CH4)を除いたものが、非メタン系炭化水素になります。
炭化水素からメタンだけ除く理由
メタンは炭素と水素からなる炭化水素の一種で自然界に大量に存在し、通常は人体に有害ではありません。
また、他の(非メタン系炭化水素)と比較すると、光化学スモッグに関わるオゾン生成への影響が低くなります。
その理由は、メタンは光化学的に活性が低く(遅いとの表記も有り)、光化学オキシダント対策(光化学スモッグ対策)では関連性が低くいのです。
そこでメタンだけを除外したデータが必要になり、メタンを除いた炭化水素を【非メタン系炭化水素】として区別しています。
揮発性有機化合物(VOC)とは
VOCとは、揮発性を有し大気中で気体状となる有機化合物の総称です。
非メタン系炭化水素(NMHC)のことを簡単にVOCと呼ぶ場合も有りますが、厳密には違います。
NMHC(非メタン系炭化水素)とHC(炭化水素)・VOC(揮発性有機化合物)の関係
一般に非メタン系炭化水素(NMHC)と揮発性有機化合物(VOC)は同義として扱われますが、下記図表のように厳密には違います。
- 炭化水素(HC)は、水素(H)と炭素(C)からなる化合物の総称
- 非メタン系炭化水素(NMHC)は、炭化水素(HC)からメタン(CH4)を除いた炭化水素の総称
- VOCは、含酸素物質を含めた揮発性有機化合物の総称
NMVOCとは
NMVOCとは(Non-Methane Volatile Organic Compounds)の略で、直訳すると【非メタン揮発性有機化合物】となります。
VOCには既にメタンが省かれているので、これはチョットおかしな表記だな、と思ったのですが…どうなのでしょうか?
まとめ
最後まで読んでいただきありがとうございます。
この記事では下記の点についてまとめてみました。
この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。
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