モルタル外壁で一番心配なのは「ヒビ割れからの雨漏り」では無いでしょうか？
今回はそんなモルタル外壁のヒビ割れが起きる原因について２つの側面から解説をします。
この解説をする主な理由は「外壁塗装後の保証の内容にヒビ割れは入らない」という事を解説するためです。
この記事を読むと、なぜ我が家の外壁にヒビが入ってしまうのか？
という謎が解けるヒントが見つかります。
モルタル外壁のヒビ割れは塗装をしても再発する
外壁の塗替えを行ったからと言って、ヒビが出なくなる訳ではありません。
外壁のヒビは建物が動く事で起こります。
そして、外壁塗装をした後でも建物が動く部分は根本的に変わりはしません。
ですから、時間の経過と共に同じ所にヒビが入るようになります。
モルタル外壁にヒビが入る主な原因
建物が動く・揺れる原因には以下のパターンがあります
- 地震・台風の風当たりなどの自然現象
- 道路工事・大型自動車の通行・線路の近く…など地面からの揺れ
- 軟弱な地盤に建っていて、家が傾いたり少々のことで家が揺れる
- 家の柱が乾燥にするのに伴って柱が反っていき、壁全体が少しずつ反る
- ビルトインガレージなど、大きな開口部を支える柱の周囲は荷重が掛り揺れやすい
- 室内の片側に重い荷物（本・ピアノ等）を置くことで、室内の重量バランスが偏り揺れやすくなる
上記のような原因が塗装後に無ければモルタル外壁はヒビ割れしません。
モルタル外壁にヒビが入りやすい家のパターン
また「そもそも」な原因として、建物の構造的な部分で上記の原因が「少し」であっても、すぐにヒビが入ってしまう事があります。
ヒビが入りやすい建物のパターンには以下のものがあります
- 外壁に塗ってあるモルタルが薄過ぎる
- 上から見て長方形の家（間口が狭く、奥行きが長い）
- ３階建ての家（大抵は３階建てで長方形の家が多い）
- ビルトインガレージなど、大きな開口部を支える柱の周囲
- 外壁の表面仕上げがフラットで凹凸感が無い
- 片流れの屋根でロフトや吹き抜けがある
モルタル外壁のヒビ割れは、主に建物側の原因と家そのものが揺れてしまう原因の２つが重なると起きやすくなります。
モルタル外壁には「多少の」ヒビ割れはつきもの
大切な我が家ですから、ヒビ割れが１つでもあると気になってしまうかもしれません。
しかし、そもそもモルタル外壁は、ヒビ割れが入ることを前提に作ってあるのです。
ですから、多少のヒビ割れがあっても仕方がありません。
モルタル外壁にヒビが入った時の正しい対処方法
一旦入ったヒビも、外壁塗装を普通にすると一旦埋まります。
しかし、そのうち地震や自然現象などで１度ヒビが入った部分は５年程度でまたヒビ割れてしまいます。
その入ってしまったヒビは、早く埋めるに越した事はありませんが、足場が無いと埋める工事が出来ない部分や目に見えない部分に入ったヒビは見つけられません。
そこで、10年ごとに定期的に外壁塗装を行う事で自然とまたヒビ割れ部分が埋まってしまいます。
これが家のために一番良いメンテナンスの方法です。
良い塗料は家のために良くない！？
昨今は寿命の長い塗料の開発が進んでいるので「良い塗料」が沢山あります。
しかし、いくら寿命の長い塗料を塗ったとしてもそれはヒビ割れしにくい塗料ではありません。
どんなに長持ちな塗料であっても、一般的に行う外壁塗装工事では5年程度でヒビは再発します。
※ヒビ割れに対応する特殊な塗装方法をする場合は除きます。
まとめ
今回の記事では以下の６つのポイントについてお伝えしました。
- 木造モルタル外壁では、必ず少量のヒビは入ることになっている
- モルタル外壁にヒビ割れが発生するのは、家が何らかの原因で揺れてしまうから
- 揺れやすい構造・造りの家がある
- この原因が2つ重なるとヒビが多く入る
- モルタル外壁は10年程度で外壁塗装を行いヒビが開いている期間を減らす事が長持ちの秘訣
- 長持ちする塗料を塗ると、ヒビが入った後の期間が長くなり、かえって雨漏りの危険度が増す
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
この記事が役に立って、外壁塗装が上手く行えるようになったら嬉しいです。
