モルタル外壁のヒビを埋める4つの方法と【長寿命塗料を塗る矛盾】

モルタル外壁のヒビを埋める4つの方法と【長寿命塗料を塗る矛盾】

この記事では、モルタル外壁に入ってしまったヒビ割れを、外壁塗装の時に埋める4つの方法についてまとめました

外壁に入ってしまったヒビ割れは、雨漏りの心配もあるので何とかしたいものです。

とは言え安易に埋めてしまい、汚く目立ってしまっている家もよく見かけます。

この記事では以下の疑問に答えられるように、モルタルに入ったヒビ割れを外壁塗装で埋める4つの方法を、外壁塗装の塗料選びと共に解説していきます。

この記事で分かること
  • 外壁に入ったヒビはどうやって埋めたら良いの?
  • 汚く見えないヒビを埋める方法はあるの?
  • プロの目から本当のことを教えて欲しい

こんな悩みが解決できる記事を書きました。

そこでこの記事では、外壁に入ったヒビを埋める時の方法や、実は「そうは上手く行かないこと」ご意向に沿わないかもしれない本当のトコロなど、正直にお伝えしていきます!

この記事の信頼性と独自性の理由

外壁塗装職人の2代目で、塗装の技術や塗料の知識は全て体験談です。今は年間300棟以上の家を診断する外壁塗装の専門店を経営。記事は全部自分で書いているので、ライターが書いている他の記事とは正反対の「リアルな内容」も多め。(プロフィール

目次

モルタル外壁に入ったヒビ割れは、埋めると見栄えが悪くなる

汚れて汚いヒビの埋め跡

外壁にヒビは入って欲しくないのですが、モルタル外壁に必ずヒビが入るのは宿命です。

雨漏りにまで繋がらないようにそのヒビを埋めるのですが、その埋めた跡が線になって目立ってしまいます。

しかし、ヒビ埋めた跡を「何も無かったように埋める」のは不可能です。

ヒビを早く埋める理由

モルタル外壁では必ずヒビが入ります。

ですから、新築の設計・施工時にはその事を踏まえモルタルにヒビが入っても雨が漏らないように、奥に防水シートが貼ってあり、雨漏りを防いでいるのです。

ただしその防水シートもモルタルヒビが太ければ、雨が降る度に濡れて劣化は早まります。

細いヒビでも長年放置していれば劣化して切れてしまうので、ヒビは早く埋める必要があります

モルタル外壁にヒビが入った後の3つの選択肢

クラックスケールによるヒビ幅の測定

外壁にヒビが入ってから、それをどのように処理したら良いのでしょうか?

まずは3つの選択肢を紹介します。

① モルタル外壁に入ったヒビ割れを…埋めずに塞ぐ方法

モルタル外壁の場合の正しいメンテナンスの方法は…
10年ごとに外壁塗装を行い、その度に外壁に入ったヒビを埋めるのが正解です。

軽度なヒビの太さの場合なら、外壁塗装の下塗り材(微弾性フィラー・サーフェーサー)や上塗り塗装でヒビは一旦埋める事が出来ます

地震が来て建物が揺れたらヒビは5年程度では再発してしまいますが、あと5年程度であれば奥の防水シートで雨水は止まります。

10年ごとに外壁塗装を行えば、ヒビは入っても自動的に塗装で埋まる、というわけです。

ヒビ割れを埋めずに塞ぐ方法のメリット・デメリット

ヒビ割れを埋めずに塞ぐ方法のメリット
  • ヒビ割れの跡が目立たない
  • その後に大きな揺れが起きなければヒビが埋まったままにできる[/box]
ヒビ割れを埋めずに塞ぐ方法のデメリット
  •  10年ごとに外壁塗装で埋めていくことが必要
  • 塗料だけで埋めることが不安な方には向かない[/box]

② モルタル外壁に入ったヒビ割れを…目立たないようにに埋める方法

ヒビ埋め材をブラシで擦り込む

外壁塗装の際によく行われる方法です。

外壁用のヒビ埋め充填剤やコーキングで、ヒビを埋めた跡が目立たないように薄く埋めます。

ただし地震が来て建物が揺れたらしばらくすれば再発しますので、埋めた跡は結局よく見ればヒビの跡が見えます。

ヒビ割れを目立たないように埋める方法のメリット・デメリット

ヒビ割れを目立たないように埋める方法のメリット
  • ヒビ割れを埋めた安心感が得られる
  • その後に大きな揺れが起きなければヒビが埋まったままにできる
ヒビ割れを目立たないように埋める方法のデメリット
  • 厚みをつけて埋めないので、ヒビの再発を防止する効果が薄い
  • ヒビを埋めた後は、結局よく見れば目立ってしまう[/box]

③ モルタル外壁に入ったヒビ割れを…確実に埋める方法

ヒビが入らないようにコーキングを盛り上げて埋めた外壁

あまり採用されないです。

ヒビを確実に・長期にわたってきちんと埋めるにはこの方法がベストです。

外壁のヒビに沿ってその上から盛り上げてコーキングを行いますので、外壁全体を塗っても結局ヒビの跡はミミズ腫れのように影が出て目立ちます。

しかし、ヒビの上のコーキングの厚みがあるので、地震などで家が揺れてもヒビはその中で収まるのでヒビは再発しません。

 ヒビ割れを確実に埋める方法のメリット・デメリット

  • ヒビ割れが確実に埋まり、その後の雨漏りの不安が解消する
  • 長寿命塗料塗ったときでも対応ができる
ヒビ割れを確実に埋める方法のデメリット
  • ひび割れを埋めた後がとても目立つ
  • 一度ど埋めた後は取り返しがつかない

モルタル外壁にヒビが入る前提は忘れられがち

塗料は長持ちでもヒビは入る

④ モルタル外壁に入ったヒビを放置する方法

最後の4つ目は、永くヒビを放置する方法です。

外壁に入ったヒビは早く埋めることが雨漏りの危険を回避したり、家のダメージを減らすには最適な方法だとお伝えしました。

ですが実際には業者も施主側も「ひび割れが入っても長い間埋めるつもりは無い!!」と宣言し、の方法で外壁塗装を行っています。

その方法とは外壁を長持ちする塗料で塗ること

言い換えれば、寿命の長い塗料・高級な塗料・良い塗料…で塗ることです。

長持ちする塗料を塗ってはいけない!???

仮に、寿命が5年の塗料で塗っても30年の塗料で塗っても、ヒビが入る時期は変わりません

高級な塗料や良い塗料を塗ることと、家が揺れたりヒビが入ったりすることとは関係が無いあらです。

先ほど10年ごとに塗るのが最適だとお伝えしましたが、概ね5年目でヒビが入るともお伝えしました。

もしも5年ごとに足場を組んで外壁塗装をすれば、ヒビが入っていたと同時に埋まります。
つまり、ヒビから雨水が入ることがありません

しかし、30年目まで塗らないという事は、ヒビが入ってから25年間も、そのヒビから雨が入り放題になります

大切な事なので、もう一度言います

外壁に入ったヒビは、出来るだけ早く埋める!
それが雨漏りの予防や家の劣化を減らすには最適なのです。

長持ちする塗料を塗る事は逆効果です。

ヒビ割れを長い間埋めないメリット・デメリット

ヒビ割れを埋めないメリット
  • 外壁塗装の間隔を長く取ることができる
ヒビ割れを埋めないデメリット
  • ヒビの奥に雨水が届き続け、防水シートが切れて雨漏りする恐れがある

まとめ

最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事ではモルタル外壁に入ってしまったヒビの4つの補修方法についてまとめてみました。

この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。

興味がありましたら、他の【時期の目安・劣化と対処方法】関連の記事も読んで頂けると有りがたいです。

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この記事を書いた人

塗装職人の2代目・職人15年・外装会社経営15年。塗料や塗装の知識・業者選び等…正しい情報を分かりやすく発信します。このサイトの目標は「誰もが適切な診断と良い工事が出来るようになる事」

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