リフォーム済みの中古住宅を買ってはいけない理由

リフォーム済みの中古住宅を買ってはいけない理由

この記事ではリフォーム済みの中古住宅が手抜き工事になりがちな理由について解説します。

何も手を入れていない物件を、買った後で自分で好きなようにフルリノベーション・リフォームをするのが流行っています。

この場合はそれまでの家の状態を購入前に確認出来るので良いのですが、リフォーム済みの中古住宅を買う場合は以前の状況を確認する事が出来ません

リフォーム済みの中古住宅を買ってはいけない理由は主に以下の2点です

リフォーム済みの中古住宅を買ってはいけない理由
  • 手抜きリフォームの可能性がある
  • 雨漏り隠しのためのリフォームだった可能性がある

私自身で中古住宅を買った経験・売った経験が有り、仕事でも中古住宅を買ったお客様の外壁塗装をさせて頂いた経験から得られた部分についてお話しますので参考にしてみてください。

目次

売買前の中古住宅リフォームが手抜き工事になりやすい理由

中古住宅のリフォーム工事

中古の家を買う時には内覧をします。

その時に外壁やバルコニーの床が綺麗になっているお家と汚れたままのお家では、売れやすさ・買いやすさの点で激しく差が出ます。
しかしせっかくリフォームをして、もしも売れなかったらそのリフォームは丸損ですから、最小限の出費に抑えたい。

外装全部をするのは結構な出費なので、一番汚れている所だけ…ということになりがちです。

もちろん、売主は自分が住み続ける家と同様のクオリティーで工事をするモチベーションにはならないでしょう。

リフォーム業者も、依頼主(オーナー)がずっと住むわけでは無いので工事の保障や責任が無くなるのを知っています。
とりあえず売れるために見栄えさえ良くなっていれば良い、という工事を行います。

つまり、後で困った事になっても何の責任も取らなくて良いのです。

こんな理由で中古住宅を売る時に新しく綺麗にしている場合に手抜き工事になりやすくなってしまうのです。

「手抜き工事」されてしまうと、後でどうなる?

塗装のハガレ

塗装の剥がれ

適当な工事ならお安く出来ますが、それが後で困った事になります。

手抜きの塗装工事は、おおむね後でハガレます。

一度ハガレ出すとその上から何度塗っても、下からハガレてしまうのです。

ハガレている所を削って、全体を綺麗に塗れば良いのでは?と思えますが、一度塗った塗料を剥がすのは大変なので始末に負えません。

雨漏り

雨漏りの危険度も高くなります。

特にサイディングの外壁の場合、目地の継ぎ目シーリング工事の交換工事を省けば工事費用がだいぶ減らせます。

しかし、目地のシーリングの処理を適当に行うと、後で亀裂が入ってそこが原因で雨漏りになります。

雨漏り隠しのためのリフォーム

怖いリフォーム

中古住宅の売買で、築浅物件の場合は注意が必要です。

なぜなら「雨漏りが直らず、嫌になって手放した」可能性が濃厚な場合があるからです。

この事実が発覚するのは、中古住宅を買った後で外壁塗装をしようとした時です。

売買入居時には内装はすっかり綺麗になっていて住み始め、数年経ってからこんな事が・・・ 起きる場合があります。

  • 壁紙に徐々にシミが出て来る
  • 台風の時だけサッシ上から雨が漏るベランダの下の部屋の天井から雨漏りする[
  • ベランダの下の部屋の天井から雨漏りする

売主が築浅物件を手放した理由

悲しむ少女

中古住宅の築浅物件というのはそんなに多く出る訳ではありません。
誰もが本来、長く住もうと思って買う訳です。

では、なぜ手放さなければならなかったのか…それにはそれなりの理由があるはずで、その1つが雨漏りが直らない家だったからです。

雨漏りが直らない家の特徴

そんな家には以下のような特徴があります。

  • 外壁にコーキング補修の跡が沢山ある
  • 外壁にモルタル補修の跡がある
  • 室内の天井に必要の無い点検口がある
  • 室内の壁紙が一部だけ貼り替えられているところがある
  • サッシの枠廻りやサッシ下のフローリングにシミがある
  • ベランダ防水が再施工されている[/list][

中古住宅購入時には第三者の目を入れることが重要

実は国の政策の中に「既存住宅の流通活性化」と言うのがあって、国土交通省を中心に進めています。

既存住宅・リフォーム市場の活性化に向けた取組み(国土交通省のホームページ)

この取り組みは今後定着していくと思うのですが、売主が先に手抜きリフォームを行ってしまえば元も子もありません。

そんな事の無いように、今後は「ホームインスペクション」という中古住宅を買う前に「住宅診断」の確認を不動産会社に義務付ける事になっています。
ただ、義務化には診断士の数や資格に関する部分の検討がひつようなのでまだ少々時間が掛りそうです。

それまでの間に中古住宅を購入される方は、自費にはなりますが住宅診断を受けてから購入する方がリスク回避の面では良いと思います。
(住宅診断の費用は、10万円~20万円程度です。)

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回の記事では下記のポイントについて分かりやすくまとめました。

もしもあなたが買おうとしている中古住宅が、リフォーム済みで綺麗になっていたら「もしかして…」と念には念を入れた方が良いかもしれません。

でないと、私のように雨漏りしていた家を買ってしまうかもしれません。


最後まで読んでいただきありがとうございます。

この記事では下記の点についてまとめてみました。

この記事の内容が腑に落ちて早めに今の悩みが解決すると嬉しいです。

興味がありましたら、他の【雑学・考察・豆知識】関連の記事も読んで頂けると有りがたいです。

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この記事を書いた人

塗装職人の2代目・職人15年・外装会社経営15年。塗料や塗装の知識・業者選び等…正しい情報を分かりやすく発信します。このサイトの目標は「誰もが適切な診断と良い工事が出来るようになる事」

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